ぱちぱち | ナノ


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戦国BASARAで異世界トリップ




「一応自分が忍んでないって認めているんですね。わかります。」
句読点を入れて29字。ああ、私混乱してたとはいえなんて口利いちゃったんだ…。
ってか言ってること意味不だよ!
わかりますって何が!?私に何が分かるって!!?

「とりあえずちょっと着いてきてもらうからね。」

混乱している中、そんな不穏極まりない言葉と共に私の意識と視界はブラックアウト。唯一の救いは最後にみた光景がきょとんと首を傾げる熱血青年だったことだろうか。



さて、所変わってここは座敷牢。目が覚めたらこんな所にいたよー。迷彩猿死ねや。
「お約束すぎる…。」
これってあれだろ?座敷牢に放り込まれた私のとこに真田幸村がきて、お館様こと武田信玄と対面して「お主を信じよう」フラグだろ!?
ちょ、やめろよ。私は小心者な一般市民!婆娑羅かなんか知らないけどあんな超人技使える人種と一緒にいたくねぇ!!ってか、特殊能力とか無いし外見も十人並み以下の私にそんなフラグ立てんな!ほぼ死亡フラグと同じじゃないか!
この座敷牢の木製の頑丈な柵の向こうには看守らしき人が二人。目が覚めてから何度か会話を試みようとしたのだが全無視だった。…悲しい。
足には鎖。手にも鎖。重いし鉄くさいし横髪を耳にかけるのにも一苦労だ。
「すいませーん。看守さん?守衛さん?一般兵さん?どれでも良いんですけど、お水だけでも貰えませんかー。」
正直喉渇いた。今の状況を全無視してもいいくらいに体が水分を求めている。
私はジャラジャラと鎖を引きずりながら格子を軽く叩いて向こう側にいる二人の気を引こうとしたが、やっぱり無視された。
あれだ。このお二人さん、オカンな迷彩よりもよっぽど忍びに向いてんじゃないか?
あんたらもっと出世した方がいいよ。そんで迷彩オカンをこき使ってやってくれ!
「すーいーまーせーん!聞こえてんでしょ、聞こえてんだったら水よこせ!!ふざけんなよ水と塩分は人類の宝なんだよ。この二つあれば細っこい私でも一週間はなんとか生きてられるんだよ!」
水ー!水が欲しいの!!命の水分プリーズ!あと仙豆があったら尚良し!って作品違うし!
………心の中で一人ツッコミしたが虚しさが広がるだけでした。おねーさんは寂しいです。
仕方ないから私は諦めてどっさりと柵に背を預けて座り込んだ。流石に頑丈なだけあって全体重かけてもびくともしない。
柵の向こう側にいる二人はそれにも無反応。本当にあんたら人間ですか?
叫んだせいで喉が痛い。水分足りなくてカラカラだったから尚更だ。

「はいはい。大人しくしてたかな?」

ゲッ、って声を洩らしたことに後悔はない。だがしかし!だがしかし!
………、これは拷問フラグではないだろうか。ってかタイミング良すぎ。
私は迷彩柄を見つけると同時に自分の体が大げさにビクついたのを感じた。そこ、チキンとか言うなよ!相手の迷彩オカンはオカンといっても一応きっと拷問のプロだ。あっちで読んだ夢小説を元に具体的な未来を予測した結果、私の脳は私にとって大変よろしくない未来を一瞬にして導き出していたのだ。ビビらない方がおかしい。ビビらない奴がいたらそいつはよほど肝が据わってるかマゾかのどっちかだ。

「いきなり普通の農民を拉致するなんて頭おかしいんですかアンタ。」
「普通の農民は城主の頭思いっきり叩いたり、忍の気配に気づいたりしないよねー。」

あは。っと微笑んだ迷彩の笑みはすごく胡散臭かったです。



異世界トリップ


(甲斐・猿飛佐助)

前回の拍手の続き


100819
















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