(小さい頃にママが教えてくれた)
臆病なライオンの涙
水槽から飛び出した金魚
だれもわたしたちを知らない
小指だけでいいから繋がっていて
心臓の音を聞いてからにしてちょうだい
泣きそうなのでキスして下さい
キリンの耳には届かない
シュガーでごめんあそばせ
ぼくはね、お前がよかったんだ
永遠を信じているふりをしていた
いつか、いつか、僕の涙がきみに届きますように
くちびるにふれるのはよして
おまえの吐く息すらも手放したくないよ
自分の命すらも抱きしめられない腕でどうかわたくしの首を絞めてください
沈黙を噛み切れ
曖昧な生き方を覚えてしまった
傷跡には涙の星が光る
キスするふりして心臓をぺろり
流星群が見える日の有意義な過ごし方
強がりなこじかの左手
(おとぎ話のような瞬き)