※82寄りなので、苦手な方は注意してください。
2月に入っていつ雪が降ってもおかしくないような寒い日が続いていた。
いつものように仁王くんとの待ち合わせ場所へ向かうとすでに仁王くんが来ていた。
今まで私より早く来ることなんてなかった。
仁王くんはしゃがみこんでまるで猫のように体を丸めて震えている。
仁王くんは暑いのも苦手だけど寒いのも苦手だ。
小走りで仁王くんの元へ向かい声をかけた。
「仁王くん、おはようございます、待たせてしまいましたか?」
「おはよ柳生、いんやまだ5分前、流石じゃ」
「今日は早いですね」
「今日はさらに冷え込むって言ってたきに、柳生を待たせるわけにはいかんよ」
私は仁王くんのこんな所が好きだ。
仁王くんは自然に気を遣ってくれる。
「ありがとうございます」
「やぎゅー!」
「うわ!」
仁王くんがいきなり私に抱きついてきた。
「やぎゅー、寒いなりー」
「仁王くん、手袋は?」
「急いで家出て忘れた」
「カイロは?」
「同じく忘れた」
私より早く着くために急いで家を出て忘れるなんて、なんて可愛い人なんだろう。
「しょうがないですね…」
私は左手にはめていた手袋を渡し、仁王くんの右手を掴んだ。
「これでいかがですか?」
仁王くんの顔が少し赤くなったように見えた。
「おん、温いの」
仁王くんが握り返した手はとても冷たかった。
「私のことを考えてくれるのは嬉しいですが、ちゃんと自分のことも考えてくださいね」
「プリ」
「聞いてるんですか?」
「ピヨ」
「はぁ…」
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バレンタインということで甘甘にしたつもりなんですが…どうだったでしょうか?w
これははたして28なのか82なのか…書いた本人も分からない←
28の予定だったんですが82寄りですかね。
冬に寄り添いながら歩いてたら可愛いですよね。