しとしと
じめじめ
雨は嫌いです。
眼鏡濡れるし、湿度が高くてじめっとします。
第一テニスが出来ない。
でも最近は違うんです。
雨の日
帰り道
途中にある公園
そこに遠くからでも分かるくらい綺麗な銀髪の青年がいました。
初めて会ったとき彼はニコッと笑顔を見せ「ニオー」と名乗りました。
私はその笑顔に一目で魅入ってしまったのです。
彼は雨の日だけに現れ、傘も差さずブランコの柵に腰かけているのです。
そこに私の傘に入れてあげると
「やぎゅー」
と猫が鳴いたような風で私の名前を呼んできます。
頭を撫でてやると幸せそうな顔をしてくれます。
なんて可愛いのでしょう。
私が学校であったことを話すと興味深げに私の目をジッと見て静かに聴いてくれます。
…そんな学校での出来事より、私は今、ニオー君といる時間が一番楽しいのです。
彼は晴れの日や曇りの日は現れてくれないのです。
雨が降っているときだけ。
雨の精?とも思いました。
まぁそんな非現実な話、この歳じゃもう信じれませんが。
事実、雨の日の公園でしか彼を見掛けたことはない。
雨が止みそうになると彼は公園の奥へと消えていってしまうのです。
彼と私を繋ぐモノ、
それは今、"雨"しかないのです。
あめあめ、ふれふれ、もっとふれ
このままずっと雨が止まなければ良いのに。
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パラレルです。
一応この世界には「仁王雅治」は存在しません。
梅雨が終わって雨が全然降らなくなって柳生が落ち込んでるときに
ニオー君が柳生の学校に転校とかしてきたら美味しい。
ベタですみません。