あー、なんて癪に触るんだ。
あの七三。
あいつとはテニス部で偶然出会った。
初めてあいつを見て「コイツとは絶対に仲良くなんて出来ない」と思った。
だって誰にでも笑顔で優しくて、まるでそうインプットされたロボットみたい。
だけど顔は笑っているが明らかに俺には嫌悪感を抱いているのは確かだ。
まぁ、俺はこんな風貌だから仕方ないが。

お互い嫌い同士でこのまま接点もなく終わればいいと思っていた。
だが2年になりダブルスの練習をやることになった。
最悪なことにパートナーはあの柳生だ。

「よろしくお願いしますね、仁王君」
「おう」

柳生は"いつもの"笑顔で俺に声をかけた。
名前を呼ばれたのも久しぶりかも知れん。

もちろん今まで話したこともなく相手のことなんて分からない俺らは惨敗した。

というか、俺は全く試合に集中していなかった。

後ろから見る柳生の髪はホントに綺麗な茶色
細い手足

少し魅入ってしまった。
いつもキチッとしてる髪が乱れ、汗が首から鎖骨へと垂れて少しエロい。

試合が終わると柳生が俺に近づいてきた。

「…悔しい」

そんな柳生の顔を見るのは初めてだった。

新しい柳生を見ることが出来た気がして嬉しかった。

「そうじゃな、悔しいの」


それから俺は柳生にくっついて行動するようになった。

まだ見たことのない柳生が見てみたい、ただそれだけ。





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時間軸と設定は適当です/(^o^)\
まだ仁王くんが柳生くんに恋する前のお話。

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