夜空に溺れたステラ






高2になりました。学年で最初のイベントであるオリエンテーション!去年は翼と梓と組んだけど、今年はなっちゃんとカギリくんと新とりんたろーくん!なんと5人!私にも友達が増えた証拠だね!うれしい!

「ね!」

「満うるさい」

「騒がしいのは苦手なんだけど…」

「す、すみません…」

浮かれていたら三日月・月讀コンビに冷たい目線で一蹴された。怖いよ2人共…萎縮せざるを得ないわよ…。

「まあまあ、楽しくやろうよ。ね?」

「そうだよ。元気出して満さん」

「新…りんたろーくん…」

ありがとう、心の支え!と2人の手を握って深々と頭を垂れると、新は大袈裟だよ、と朗らかに笑って、りんたろーくんは戸惑いながらぎこちなく笑った。戸惑うなよ悲しいな。




刧刧刧




1日目の活動も終わって、なっちゃんとお風呂から部屋へと帰宅。今年はなっちゃんと2人部屋なのです。うれしいね。

「去年も来たけど、綺麗だよねえここの宿舎」

「そうね。星もよく見えるし」

余計なものも視なくて済むわ、と言うなっちゃんにそうだねえ、と頷いた。
ここの宿舎は星も星詠みも綺麗に見える位置に建てられている。きっと風水的にもよい位置に建っているのだろう。さすが星月学園。

「…………」

「…………」

しばらくぼんやりと2人で夜空を眺めていたが、もう寝るというなっちゃんの言葉に私たちは部屋のカーテンを閉めて、電気を消した。

「…………」

もぞもぞと布団に入ったはいいが眠れない。何回も寝返りをうったり目を閉じたりしてみるが眠れない。隣からはなっちゃんの規則正しい呼吸音しか聞こえなくて、私はなんだか虚しくなった。

「…………」

星を見よう。
カーテンを開けると月明かりでなっちゃんが起きちゃうかもしれないから、宿舎をこっそり出て見よう。ちょっとだけなら、大丈夫だよ、ね?

「(よし、そうと決まればちょっくら行ってこようっと!)」

長袖のジャージを羽織ると、私はそっと部屋を抜け出した。



刧刧



「ふおー!」

満天の!星空!
部屋からは一部分しか見れなかったけれど、宿舎の外に一歩踏み出すと、そこには満天の星空が広がっていた。ふええすっごい…!

「…………」

宿舎の前の草っぱらに腰をおろして空を見上げる。きらきらと燦然に輝く星に見とれて、私は息をするのも忘れそうだった。そのとき、

「風邪引くよ、満さん」

「ふお!?」

視界の端からひょこっとりんたろーくんが現れた。あれ?りんたろーくん?

「何してるの?」

そのまま体を反らせてりんたろーくんに聞くと、りんたろーくんは呆れたように、「それはこっちのセリフだよ」と言って、私の隣に腰をおろした。

「へ?なんで?」

「なんでって…」

えー…?と気まずそうに目頭を抑える彼の行動がわからないままでいると、りんたろーくんは意を決したように顔をあげて、

「満さんにメールしたのにさ、あなた何の応答もしないからもう寝ちゃったのかと思ったよ」

「あら」

そういえば携帯、枕元に置きっぱなしだわ。あれ?でもよく私が外に居るってわかったね?

「そう…だね…(部屋まで見に行ったなんて言えない)」

「わかった!愛の成せる技ってやつだね!」

「…………」

「りんたろーくん?」

あの、せっかくボケたから突っ込んで欲しかったんですけど。りんたろーくんは私の言葉にうつむいて黙ってしまった。寂しいなコンチクショウ。

「あ、ほら見てりんたろーくん」

「ん?」

ベガとアルタイルが一際輝いて見える!と指差すと、りんたろーくんは本当だ、綺麗だねえと感嘆の声をあげた。

「まるで私とりんたろーくんみたいね!」

「…………」

と再び渾身のボケをかましてみたのだがりんたろーくんはまたしても黙ってしまった。なんなの今日のりんたろーくんは私のボケを殺すつもりなの?

「りんたろーくん?」

「〜〜〜ッ、満さんごめんっ」

「―――えっ?」

りんたろーくんはトン、と私の肩に軽く触れると、そのまま押し倒した。倒れた私の顔や首筋に草が絡んでくすぐったい。が、そんなことよりも星を背景にしたりんたろーくんの表情が、何かを我慢しているようで、気になった。

「りんたろーくん?」

「ごめんね満さん。満さんが可愛すぎて、」

俺はもう我慢できそうにないよ。そう言ってりんたろーくんは―――、









◎18禁くさくなった…

夜中にイチャイチャしてんじゃねーよって感じですよねーごめんなさい

最後はチューするだけだからやらしくないよ本当だよ


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