宮地と朝を迎える
日の光が白い壁を照らし、朝を知らせる。私はその知らせを同じベッドで一緒に眠る清志よりも早く察知した。
時計を見ると、7時。まぁもうちょっと遅くまで寝ていてもいいが、シャワーを浴びたかった。ちょっと昨夜の汗でべたつく体を流したいと思う。
私は私のお腹に回ってきてる清志の手をどけて、布団から出ようとした。そのとき。私の手首を清志の手が掴んだ。
「どこ行くの」
『シャワー浴びたくて』
「まだいいじゃん。行くなよ」
清志は私の手を離してくれそうにない。
『清志、離して』
「むり」
すると、清志の手の力が強くなり引っ張られて、私はまた布団にダイブしてしまった。
「なまえ」
清志は私の名前を呼んで、そのまま私を抱き込んだ。目の前に清志の鎖骨があって何だかドキドキしてしまう。
『ち、ちょっと清志』
名前を呼んだが、清志はもう眠りの世界のようだ。
あーあ、シャワーが…。
でも上にある寝顔を見たら何だかそんなのどうでもよくなっちゃった。
こんな甘えたな清志も珍しいし。
私は久しぶりに見た可愛らしい清志にちょっとこらえきれず笑って、そのまま清志と一緒にまた眠りの世界に旅立つのであった。
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