森山由孝のプロポーズ大作戦



俺は森山由孝。今度付き合って3年になる彼女がいる。

「なまえちゃーん!!」

『なーにー?由孝くん!?』

ホラ、このエンジェルボイス。笑いながら振り向いてくる仕草。もう俺にとっては天使でしかない。そんな俺は、一週間後迎える3年の記念日になまえちゃんにプロポーズしようかなって考えてる。

「ご飯まだー?」

『もうちょっとだから待ってて』

キッチンから聞こえる声。ああ、早く食べたいなー。明日は互いに仕事が休みだから今日はお泊まりだ。

そんな俺だが!一週間後に向けて俺は今一生懸命準備中である。考え出したのは半年くらい前。その頃から結婚系の雑誌は5種類ほど出る度に買い、ネットサーフィンも欠かさない。

なまえちゃんが好きそうなところとか指輪とか。どこでどんな言葉で言おうかとか考えて。なまえちゃんが喜んでくれるようなプロポーズがしたくてずっと考えてる。一週間前だし、俺は俺たち二人のためになりそうなことだけをまとめた森山由孝プロポーズ大作戦専用ノートを持ち歩き、暇なときはそれを読み、イメージトレーニングをしている。

もうお店の予約もとったし、あとは一週間後になるだけなのだが、ホラ、キセキの世代の誰だかが言ってたろ?人事を尽くして天命を待つんだよ。

『由孝くーん!できたよー!』

なまえちゃんが運んできた。俺は読んでいた作戦ノートを急いで鞄にしまい、はーい!と食卓にスキップしながら向かった。








そして、夕食も終わって森山由孝がお風呂に入っている頃。

『へへ、由孝くん今日もご飯喜んでくれたなー』

なまえが嬉しそうに頬をほころばせていたその時。森山由孝の鞄が急に倒れて、中身が出た。

『あ、由孝くんの荷物が……!』

なまえが慌ててかけより中身を鞄に戻す。企画書とか大切なものもあったから丁寧に鞄に戻していると。

『……森山由孝プロポーズ大作戦専用ノート?』

なにこれ、そう思ってノートを開くと。すごく雰囲気のあるレストランの写真や夜景がきれいな場所。そのお店の名前にはマーカーで線が引かれていて、下には由孝くんの字で"なまえちゃん好きそうなとこ"と書かれていて。え、これって……と思ったけどお風呂から由孝くんが上がってくる音がしたからすぐに鞄にしまった。

「なまえちゃーん!お風呂あいたよー!」

『あ、え、うん!入ってくるね!』

私は顔が赤らむのを隠すように脱衣場へ向かった。







(あれ?なまえちゃん顔少し赤かった?少し酔ってるのかな?)
(え、私プロポーズされるの!?え!?え!?)







◎あとがき
プロポーズさせるかはまだわかりません。気が向けば書きます。でも正直照れてる女の子と私の中の森山のプロポーズ作戦が具体的に書けたのでかなり満足してます。

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