夏戦争 | ナノ


※サマウォ連載番外編
(ヒロインは玲華又はレイカで固定)


「へえ、やっぱり日本支部が手掛けたから凝ってなー」

 感嘆の声を洩らし軒を連ねる屋台を見渡すレイカは普段とは違い、黒い浴衣に身を包んでいた。――今日は日本在住もしくは母国語に日本語を設定しているアバター限定の“OZ日本夏祭り”の開催日。レイカもスポンサーである洋服ブランドの浴衣を宣伝する為祭りに参加していた。
 辺りを見れば事前の宣伝のお陰もあってかレイカと同じ浴衣を着るアバターも何人もいて、レイカのアバター主である玲華も嬉しくなる。
 レイカの姿を見て「浴衣買ったよー!」とコメントしてくるアバター達に感謝のコメントをしながらレイカは屋台の間を歩き屋台を物色し始めた。――たこ焼き屋、お好み焼屋、金魚すくい、お面屋。神社のお祭りをモデルにしていると聞いていたが屋台も実際の物と見間違いそうになる程手の込んだテクスチャの出来にを眺めているだけでも楽しくなった。

「……あ」

 屋台を見ながらふとレイカの足が止まる。その先には髪飾りが売られている屋台があった。買うと実際にアバターへ付けられるというショッピング店を小規模にしたものだ。
 煌びやかなその髪飾りの数々に引き寄せられどれか一つ買おうと迷っていると――不意に背後から髪飾りを買った購入音が聞え、その直後レイカの髪に金色の美しい花の髪飾りが現れる。
 レイカが驚き思わず後ろを振り返れば、そこには――


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