――眩しい位に輝く太陽。海にその光が反射して凄く綺麗。
「シルビア、ハロ、ウレシイ!」 「そうだね。皆と地上で休日を過ごす事になるなんて嬉しい誤算だよ」
そう会話をしながらハロと波打ち際で遊んでいると、少し離れた所から数人の騒がしい声が聞こえてくる。――作戦待機中に出来た思わぬ休日。 スメラギさんから許可を貰った途端に、何故だかノリノリな様子で騒ぎ出したロックオンに最初は刹那とティエリアも渋っていた所に、髪の毛伸びたね。っと刹那に私が何気なく言うとロックオンが上手く丸め込んで、結果的に芋ずる方式でティエリアも了承する事になった。……私としてはとても嬉しい事なんだけどね。
「ロックオン、3センチ、コエル!」 「あ、……まぁ、大丈夫だろ!」 「……おい」
ロックオンの足元にいた彼のハロが飛び上がり指摘をすると、彼の投げやりな反応に刹那が珍しく突っ込みをいれている。(め、珍しい……) ――少し視線をずらすと、急遽で立てた仮設キッチンに、物凄いしかめっ面で分量を量るティエリアとそれをハラハラと見つめるアレルヤがいた。
「ティエリア、そんなにミリグラム単位まで量ってもお鍋の中に入れる時に少し変わるから気にしなくても……」 「問題ない、それ位のアクシデントは想定済みだ。ズレる分量は計算して余分に量っている」 「えぇ、何その用意周到の良さ?!」 「やるからには徹底的にやらせてもらう。……それよりアレルヤ、君は刃物を持っているんだから余所見をするな」 「す、すまない……」
ティエリアの指摘にアレルヤは小さく縮こまりながら林檎を向き始めた。 彼ら4人の様子が普段とは違う少し気が抜けた姿に私は笑うと皆に聞こえるように声を出す。
「皆―、私本当に何もしなくて良いの?私も出来る事があったらしたいんだけど……」
『お前は(シルビアは)、休んでろ(休んでて)』
間髪入れず返ってきた4人の答えに思わず苦笑を洩らしてしまう。
「「シルビア、体調、ダイジ!」」
ハロ達にも言われてしまい、何も言えなくなってしまった。 ……皆私の心配をしてくれている。それだけで私は嬉しくて不意に泣きそうになってしまう。 成長し、お互いを尊重しあうようになったマイスター達。 私の、大切な仲間達。……今日は皆に甘えてしまおう。
――残り少ない『私の記憶』が彼らとの思い出で一杯にしたいから。
Sea of the bond (どうか、どうか、私のこの小さな幸せを誰も奪わないで)
――― 春樹さんへのヒロイン画お礼でした。
遅くなってしまい申し訳ありませんでした;; 『第1期 2nd end』で連載番外編というリクエストでしたがご期待に沿えるようなものになりましたでしょうか?
春樹様のみお持ち帰り可能です。 ヒロイン画投稿有難う御座いました!
2008/12/12
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