イナズマ | ナノ


 透き通った青の中をスイスイと優雅に泳ぐ小さな黒と白の愛らしい生き物、ペンギンを眺める始めてから早2時間。……確かにペンギンは好きだが、限度というものがある。しかも立ったまんまの状態でいたせいか足も少し浮腫んでいる。(ブーツで来なきゃ良かった)

 うんざりと迄はいかないが、若干憂鬱になりながら体を支えていた軸足を組み替えてアタシは小さく溜め息を着いた。
 勿論ペンギンはアタシの事など気にも無く、気持ち良さそうに泳いでいる。……隣に立つ彼もペンギンと同じ様に嬉しそうに輝く目で彼らを見ていた。その様子をチラリと横目で見ながらアタシはもう一度深い溜め息を着き、そして苦笑を浮かべた。

(何か無駄に期待しちゃったみたいだな)


―――
今回はキチンと名の通りの超短編。

元はカトレアに入れようと思ってたんですけど、色々あってやめました(笑)

2010/02/06

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