風邪気味天使
小説 長編 | ナノ

Story               


夏、といえば何だろう。
スイカ、海、花火、水着、向日葵……

「いやいや、ゲームだろ」
「何故そうなるんですか」
「ニアだって年中ロボットと戯れてんじゃねえか」
「煩いですね、ゲームよりましです目が悪くなりますからね」

とあるビルの一室で、ニアとマットが『夏といえば何だ』と話し合っていた。
その2人のやりとりに呆れているLとメロ。

「馬鹿ですね、夏といえば名前の水着姿ですよ」
「…L、お前まで…」
「メロはどう思います?」
「チョコが溶けやすい時期」
「あなたもあの2人並みに馬鹿ですね…。もう少し夢を持ちましょう」

そして更に、その4人のやりとりに呆れる姿が。
昨日、エアコン(というより電気)の使い過ぎで停電した為、すこしでも涼しくなれるようにとラムネの差し入れを持ってきた名前。それぞれ、タンクトップになったり相変わらず薄着のままだったり、意地を張っているのか革のジャケットをずっと着ていたり。

「夏といえばこれ、ラムネ」
「お、名前」

ラムネを配り始める名前。初めて見るのか、ニアが不思議そうに言った。

「ラムネ、ですか」
「うん。初めて見る? 美味しいし、涼むよ」
「はい。味よりもビー玉の方が気になりますが。」

するとニアは器用な手つきでキャップを外し、ビー玉を取った。

「はやいはやい、ニア早い」
「はい?」
「それ、飲んだ後に取り出すものだよ」
「しかし唾液がつきます触りたくないです」

全く。
L達はどうか、と様子を見てみると、

「美味しいですね、これ」
「ちべたいかき氷も欲しいなあ!」
「....これ、喉が痛くならないか?」

…ん?

「あれ、メロ炭酸だめだったっけか?」
「あんまりな…」
「あ、ごめんね、知らなかった」

…メロが炭酸、だめなのか……

なんかかわいい。
マフィア時代にコーラ大量に飲んでそうなイメージあるんだけどな…。ていうかお酒か。

「しかしあっついなあ! 確かに名前の水着姿は見たいもんだが」
「ラムネでおさめてください」
「無理だってこんなちっちゃいの」

やっぱりか。ラムネだけで涼めるわけないよね。


「みんな、」

呼べば全員が振り返る。

「明日、海行こうか」




夏の暑さを吹き飛ばしましょう。




しゅわしゅわラムネ


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