イングリッシュロップ | ナノ




また硬く上を向いた宗谷のモノを見つけて、嗣村の心がざわめく。
だから、服を着たままの自分の下半身を宗谷のモノの上に乗せて動いてみせた。

「−−あ!…う、…ッ嗣村さん」
「ん…、ふふ、腰、動いてますよ?」
「…ぁ、あ…ッそれは、あなたが、」
「押し当ててきてる。わざとですか?可愛い…」

胸を弄る嗣村の手が淫猥に囁くから宗谷の体が強張る。
ぎゅうと抓られてまた腰がびくんって動いた。
見下ろす嗣村の−−うっとりした顔が視界に入って宗谷の全身に何かが波紋のように広がった。それを見越した彼女の手が宗谷の両手を自らの両手で握る。
ベッドに押し付けられて、真っ直ぐ視線が交わって、宗谷は握り返す手に力が入った。

「どうしたい?宗谷さん…」

嗣村の言葉はみるみる部屋の隅々まで満ちていく。
一線を超えるのは、こんな一言で充分だ。

「入れたい…」



右足だけ下着もズボンも脱ぎ払った嗣村が、自分の太ももを汚す愛液を指で触った。

「宗谷さんがいやらしいから、私まで…」
「…ッ、」

その光景に宗谷は胸が詰まって言葉が出ない。
自分のモノにゴムを付けられる。それからまた繋がれた両手、自分が支配されているって事を見せつけられているみたいだ。

欲望に濡れた切っ先が、ズチュと鈍い音を立てて熱い秘部に侵入する…。

「ぅあ、あ…っ!!??」
「ん…−−宗谷さん、」
「ぁ、く……−−−−は、ぁ…ッ!」

奥まで押し込められて嗣村が大きく息を吐く。
宗谷が目を見開いて震えるのが悪いことをしている気分になる…が、自分のナカでびくんびくんと動いている欲望があった。

「…!もう、イっちゃいました、ね?」
「く…ぅぁ…ぁ……ッ」
「早漏…」
「っう…、う」びくんっ
「あれ、こんな言葉を投げかけられても感じるんですか、宗谷さんは」
「はッ、ぁ、…、…、嗣村、さん」
「どうしました?」
「まだ、止めないで、ください…」
「…ッ」

−−ぱちゅ、ぱちゅ、ッ
嗣村が腰を上下に動かした。宗谷が求めるさまがあまりに劣情を誘うので、冷静でいられなくなる…!びくん、びくんとナカで反応している宗谷のモノが硬さを取り戻して嗣村の体を淫らに刺激した。

「…ッね、宗谷さん、気持ち良い?」
「…ぁ、あ、〜〜ッ!」こくこく
「頷くのではなく、言葉にしてください」
「ぁ、あ嗣村、さん、の、ナカが…ッ」
「ナカが…?」
「熱くて、凄く…ッきつ、…僕、は、頭が、変、にな…る…ッ」

嗣村は自分の下…繋がった部分より更に下のおもちゃに触れる。
開放された腕で涙を隠すように目を覆って、ベッドの横たわっている宗谷の様子は非常に隷属的で嗣村を煽り立てた。

その情動に任せて伸ばした指の先から…―かちっ―…無機質な音がした。

「−−っぅあ!?」
「ふふ、どうしました、そんな気持ちよさそうな顔をして」
「ひ、…ぁ、ああ…ッ、うあ、うしろ、」

―ウィン、ウィン――ッ
先端がグリグリ回るタイプのおもちゃだ。指でそれを奥まで押し込んでやると宗谷が背中を反らせる。体を動かすのもままならないらしい、宗谷の声にならない声が発せられては空気に混ざった。

「…ぅ、やぁ、ッ!ああ…っ!?」
「わ、宗谷さんの、また反応してます…っ」
「−−っく、ぅあ、ああッ!」
「そんな良いんですか?」
「はぁ、は…ぁ、んん…ぅ、ッ」
「イキそう?」
「ぅ、う…ッ嗣村、さん、っ僕、もう…」
「いいですよ、どうぞ…」

嗣村の指が胸に滑って、唇が耳を噛む。
――視界が歪むような、快楽が来て、

「あ゛、…――――ッ」

―ビクンッ!!
宗谷の腰が突き動かされる。
ゴムのナカにまた精液をトプトプ吐き出す。
肩でする呼吸が体の痙攣とシンクロして、浅い。
きっと精液が出る度に、腰を打ち付けてる、その姿をこうやって観察するように見下ろす機会なんて嗣村にもそうそうなかった。

「ん、宗谷さん、腰、激しい、です、よ…っ」
「−っぅあ、…っは、…んんっ」

後ろのおもちゃだけ引き抜いて、体を落ち着けるのを誘った。
宗谷が両手を嗣村の方に向ける。抱きしめて、の合図に答えるべく体を傾けた。

目が合う。
男のトロンとした瞳が濡れて、赤くなってる…。
体を触られることより、奥を貫かれることより、その姿が一番嗣村を欲情させた。

「(見てるだけで私もイキそう…)」
「っは、ぁ、…ッナカ、が、キツ…ッ…う、ぁ」
「…あれ…。宗谷さんって、絶倫?」
「あ、なたの、ナカが、締まる、か、ら…ッ」
「後ろで感じるし、乳首で感じるし4回めも平気って…」
「…仕方ない、」
「ええ?」
「嗣村さんの体に触れているだけで、なんだって…−−気持ちがいい、んだ」
「……」
「…どうした、顔を隠して…、僕何か変なことを言ったか…?」
「(ヤバイ、にやける…)」

そんな表情を見られたくないから、嗣村は顔を上げられなかった。






「はっ…!」

宗谷は眩しい光で目が覚めた。
起き上がると、自分じゃない家の中…昨日の出来事が思い出される。

「…!!!!!!」

きょろきょろ辺りを見渡す。
床に敷いてある布団は使った形跡があるが誰もいない。
寝室の外から音がする…、きっとあの人が料理を作っている。

重い腰を上げて洗面所にまず行く。顔を洗って髪を整えてうがいをしてからリビング・ダイニングに出ると、料理の味見をしている嗣村が居た。

「おはようございます。もうすぐ朝ごはんが出来ますよ、座っていてください」
「…ッ!あ、あぁ…」

変な顔をする宗谷に嗣村は可笑しくて笑ってしまう。

「な、何だ、何か言いたいことでもあるのか」
「いえいえ。別に…。昨日は可愛かったですよ」
「〜〜!?!?!?」
「さ、座ってて、ください!」
「くっ…、あなた、これで私より優位に立ったと思ったら大間違いだからな!」
「はい?」

宗谷が嗣村の隣へ寄る。
嗣村が味見していた小皿を奪って、口をつけた。

「んん…これだけでは味がわからないな」
「だからもう少しで−−ッ」

キス、された嗣村が、苦しくて抗議のため男の胸を押す。

「なんですか!」
「…ふ…ッ。味見だ。あんまり私をナメるとこうなるぞ」
「あのですね、こういうことやるならもっと自信をもってやったらどうですか」
「ど、どういう意味ですか」
「顔、真っ赤です」
「っこれは、この部屋が暑いからだ!」

慌てて取り繕う宗谷を引っ張って、頬にキスした。
そうするともっと取り乱すので、からかいがいがある。

「嗣村、さん、」
「おとなしく待っててください。居間で」
「…なんて生意気な」
「待っててください」
「チッ。仕方ありませんね。いいですか、そういう態度は私以外にはしちゃいけませんよ」
「はいはい…」

文句を言いながら居間に向かう宗谷の背中を見る。
そこにはいつもの宗谷…でもどこか決定的に違う。


「(素の宗谷さんでさえ可愛く思えてきたとなると…。もしかして私、どんどん好きにさせられてるのかな!?)」


さっきの一連の流れでさえ宗谷を愛しく思ってしまったのが信じられない嗣村が、沸騰してしまった味噌汁の火を慌てて切った。

END




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