ぴりっとした鋭い痛みと共に、太股辺りに一線の傷。たらり、少々の血が其処から流れ出始める。その光景をぼおっとただただ見つめる。思ったよりも傷は深いらしい。刹那、

「あっ、いた…いっ…!!」
「そうか」

我愛羅が傷を抉るように指でなぞる。その瞳はぎらぎらと獣のようで、だけど狂気的な愛も孕んでいる。そんな感じがする。特に嫌悪感も持たなかったので、我愛羅の好きなようにさせてみれば、顔を太股に近付けて、今度はぺろりと舌で伝っていた血を舐めた。それがまるで情事中の愛撫みたいで思わず甘ったるい声が漏れる。

「…っん、」
「…気持ち良いのか」

心底可笑しそうにくつくつと笑う我愛羅は年相応だと思った。そして、そんな我愛羅に酷く情欲の念が沸いて、その薄い唇に噛み付いた。

「唇に血が付いたまんまだった」
「お前の血は甘いな」
「そ…?自分じゃよく分かんないけど、嫌いじゃないかなー」
「…変な奴だ」
「我愛羅に言われたくはないわ」
「…」

また、傷口を甘く舐められる。案外クセになる快楽だ、と思った瞬間。ちう、と吸われて痛んだ。

「あっ、!!…我愛羅、…んむ」
「…っは、」

我愛羅、と咎めたら今度は深い口付けで思考力が落ちる。ただ、先程よりも濃厚な鉄の味に酔いしれそうになる。ああ、これが我愛羅のだったら美味しいのかな、なんて。ぴりり、また傷が痛んだ。まさか口付けの最中に痛みが来るとは思ってなくて、とりわけ大きな声が漏れた。…深い口付けが止んで、瞳同士がかち合う。その影にちらちらと情欲が浮かんでいるのはきっとお互い様だろう。私は黙って我愛羅の首に腕を回して、口付けと行為をねだった。










**
◎甘い果実を一握り
甘美なそれに酔しれて、私達の愛の大きさ程


ヤンデレ×ヤンデレ美味しくないですか´▽`*
誰得?…勿論俺得よッ!!\(^o^)/






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