時々、審神者様と孫様が何やら話をされていることがある。
人払いをして、刀剣男子さえも傍にはやらない。
護衛として近辺には配備されているであろうが、
幼き孫様と、二人きりで何を話しておられるのか。
唯一何かしら勘付いていそうな刀剣男子がいるとすれば、
―三日月宗近―である。
誰も寄せ付けないこの話の場に、唯一極稀に呼ばれることがあるのだ。
部屋から出て来て訪ねてみても、普段と全く変わらない。
「仮に何かあったとしても、口に出してはならぬ故なあ」
そういって、ふらりふらりとどこかへ行ってしまう。
そしてもう一つ気になるのは。
―――孫様の雰囲気だ。
話が終わって出てくると、普段の明るく元気な様を見られない。
まるで幼子ではなく、大人のように見えるのだ。
無論そのようなことは決してないのだが。
「お鶴や」
「!」
「・・・時が来れば、わかることよ」
「・・そうかい。そいじゃあまあ」
その時が来たら、うんと驚かせてくれや。