「作戦はこうだ」


短刀からは薬研。
太刀からは三日月。
打刀からは和泉守。
脇差からはにっかり青江。
大太刀からは石切丸。
槍からは蜻蛉切。
そして岩融が最後に部屋に入り
各代表が選ばれて作戦会議が行われた。


薬研の本体を持っているのであれば、
神器でその場に行くことは可能だろうと
石切丸からの意見が出た。
しかし、神器はすぐには使えない。
最低でも3日は力をためなければならないと。


「敵がどれだけいるかはわからねえもんな」
「薬研が見える範囲は限られている故な」
「連れ戻せても、すぐに追手がかかった場合も考えないとね」
「向こうに行く人数も考慮せんとな」
「なあ三日月の旦那。連れ戻す話は反対しねぇが」


政府はどうするんだ?


「相手が相手だぜ?」
「なあに、幼子の誘拐犯を成敗するのだから問題あるまい」
「・・・(御立腹だな)」
「そんときゃそんときだろ」
「和泉守の旦那・・・」
「主ならば、どうされると思う」


蜻蛉切の言葉に皆が顔を上げる。
そうだ、あの人は普段はとても温厚ではあったが。
戦場へ出る指示を出す時、戦闘の際は。
とても好戦的な方だったはずだ。


あの人ならば、何も気にすることなく。
孫の為と、突っ込むだろう。


恐れる物は、何もなくなった。


「・・・わかったぜ」
「腹はくくれたか薬研」
「元より括ってるさ」
「では、作戦会議の続きをするか」


そして出た結論。


少数精鋭で突っ込み、和泉守と蜻蛉切は搖動。
脇差と短刀は屋敷で待機し、不測の事態に備える。
太刀からは獅子王が参戦、残りは屋敷待機。
大太刀は石切丸に神器を使用する為同行してもらう。
同田貫は護衛として、そして長谷部は連れて行ってほしいと
自ら志願したので救出部隊に入ることになった。


そして、審神者のいない刀剣男士たちの、
初の自己出陣が開始されることになったのだ。


薬研の話では、こちらが神器の力をためているあいだに
向こうは結構な時間がたっているそうだ。
見えていたものが、急に見えなくなったりしていると聞き
恐らく何かしら術をかけられているのかもしれないと。


「では、参ろう」


神器を発動し、救出部隊は渦をくぐった。











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