眠りについた華の布団を整え、
小狐丸は小さく息を吐いた。
口に出そうとしたことを飲み込んでしまった。
僅かに感じた華の寂しそうな空気。
恐らく、自分の考えはあっている筈だ。
母とも共にクリスマスを過ごしてみたかった。
心優しい華のことだ。
皆の楽しそうな姿を見て想ったことに違いない。
それと同時に、小烏丸に打ち明けた気持ちを胸に
くりすますを心から楽しむことを無意識に遠慮したのではないか。
自分は主で長、故に我慢しなければと
皆が幸せであることを優先する幼子
小狐丸は小烏丸同様、華が気がかりで
先を心配したが、今はまず無事に華が
くりすますを喜んでくれるように祈る事しか出来なかった。
―――――・・・・。
後書き
歳相応の思考をしていない華に
不安を感じる小狐丸。
後にそれは・・・・。