543話/切り札は神秘の布

見えざる帝国内にて。


ユーバッハ■星十字騎士団。諸君らに報せがある。………来い。


そう呼ばれて、雨竜たんが星十字騎士団の制服を着て登場します。


その姿を見てザワつく騎士団。


団員■何だ…!?誰だ、あの男は…!?


団員■なぜ陛下と同じ壇上に…。


ユーバッハ■石田雨竜。この世に生き残った最後の滅却師だ。
私はこの者を我が後継者に指名する。


突然の発表に、皆、衝撃を受けビックリ!


団員■何だって…?今、陛下は何と…?


団員■陛下の後継者…!?あの得体の知れぬ男が…!?


バズビー■何故…ちょっと待ってくれ、陛下!!
(バズビーとは、以前の戦いにでてきたモヒカン頭の滅却師です)


ユーバッハ■異論は認めぬ。懸念も要らぬ。
この者の力は、この先の戦いで、ここに居る全員がその身を以て知る事となろう。以上だ。


これで話は終わりとばかりに、ユーバッハと雨竜は退場します。


バズビー■どうなってんだよ!?何がどうなってんのか全っ然わからねぇ!!
あいつは何なんだよ!?誰か説明してくれよ!!


……とゆ〜シーンがありました。


もしユーバッハが団員達の疑問にその場で答えたら…とモーソーしてパロってみました。


↓↓


ユーバッハ
そんなに知りたいか…。
よかろう。この者を選んだ理由を聞かせてやろう。
この者は、この世で唯一、黒崎一護を意のままに従わせる事のできる存在なのだ。


団員
何ィ!?


団員
あの黒崎一護を従わせるだと!?


団員
お見受けしたところ、とても黒崎一護を凌ぐ実力の持ち主だとは……。


ユーバッハ
見た目はそうかも知れぬ。
だが、この者には、黒崎一護に対して、他の誰をも持ち得ぬ最強の切り札があるのだ。


団員
切り札……?


団員
それは、どのような!?


団員
我が星十字騎士団が持ってはおらぬ凄技なのか!?


ユーバッハ
名を『青T』という。


団員
青T…?


団員
それは、どのような威力の技なのですか!?


ユーバッハ
技ではない。取るに足らぬ布切れだ。


団員
……は?陛下、何と?


団員
……布切れ?


団員
布切れと言うと……雑巾のような?


ユーバッハ
雑巾と言うよりは……紐に近い。


団員
ヒモ……ですか??


ユーバッハ
一見すると、ただの青い布切れなのだが……黒崎一護は、その布に並々ならぬ執着心を抱いておる。


団員
……執着とは?


団員
何故、布に執着など…?


団員
黒崎一護は、ヒモにこだわりを持つ男なのか?


ユーバッハ
我々が傍受した敵側の情報によると『その布が干してあるベランダを3時間も凝視していた』と技術開発局の報告もある。

パロ498話より


団員
3時間も!?たかが布を!?


団員
あの黒崎一護がそこまで執着するとは!?


団員
黒崎一護は……もしや、ちょっとアレな男なのか?


団員
……何やら、ヘンタイくさいな


団員
陛下!ならば、我らにも、その布をぜひ配布して頂きたい!


団員
それを囮に、黒崎一護を殺るチャンスが生まれるのでは!?


ユーバッハ
いや…。その布は、この石田雨竜が縫製したオリジナルの布なのだ。
その上、黒崎一護は、石田雨竜が所有する布にしか興味がない。
他の人間が同じ布を持っていたとしても、それには何の興味も示さないだろう。


団員
なぜ!?


団員
そうまでして石田雨竜のヒモに執着する理由は何なのだ!?


ユーバッハ
黒崎一護は、石田雨竜の汗と諸々の匂いの染み込んだ布にしか、興奮しないらしい。


団員
……は?


団員
コーフン??


団員
…諸々の匂いって…


ユーバッハ
現世には『猫にまたたび』という諺(ことわざ)がある。
だが、尸魂界の護廷十三隊には『一護に青T』という諺が、まことしやかに囁かれておる。
これを利用しない手はあるまい?


団員
おお!そのような諺があるとは!


団員
もはや意味がよく分からんが…


団員
その青Tというのは、黒崎一護にとって、またたびのような効果があると??


団員
青いヒモにウットリする黒崎一護…


団員
あの黒崎一護にも、弱点があったと言う事か……。


団員
しかし……諸々の匂いがついた青い布とは、一体、どのような物なのだ??


団員
……我々の想像を遥かに越えた、神秘の布だ……。



《終わり》


神秘の布!青T!(笑)

2013.07.15up



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