籠屋短編 | ナノ

関係性



 休日だから自室で本読んでた羽鶴くんとこの襖がスパァンといい音して開いた!!!

「鶴ちゃん朝日ちゃんのゼンマイ知らない?!? 一緒に探して!!!」
「僕にプライベートはないのか」


「ないようないよう〜……」
「木のゼンマイとかよく作ったね……廊下に落ちてるとは思えないけど……」
「だって朝日走ってたからあ〜……あ!!! 大瑠璃朝日ちゃんのゼンマイ知らない?!? 落としたと思うの!!!」
「はぁ〜? どおせ朝日のごっちゃごちゃな部屋のどっかに埋もれてんだろ自力で探せや」
「ひどいー!!! 大瑠璃つめたい〜!!!」
「うっせ人騒がせな」
「……何、朝日の部屋ってそんな魔窟なわけ?」
「キラキラの山だよ★」
「僕読みたい本があるから」
「箱にしまえ箱に」

「うう〜ゼンマイ〜」
「おやおや朝日、ぜんまいでしたらまた作っては如何ですか。朝日ならば良いものが作れますでしょう?」
(宵ノ進ゼンマイはわかるんだ……)
「そっか!!! そうする!!! 宵ちゃんありがと!!!」

「解放された……」
「大体部屋にあるからほっとけばいいんだよ」
「装飾が上手くいったと喜んでいましたからねえ。見事でしたが上回るものを作るのでしょうね」
「は? ゼンマイでしょ?」
「木製で造形から彫刻が見事なのですよ」
「宵お茶が飲みたい」
「ええ、羽鶴様も如何です? 御部屋にお持ちいたしましょうか」
「……どこからどう突っ込んでいいやら……」


 大瑠璃、宵ノ進、朝日の古株ゆえに気兼ねのいらない三人




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