籠屋短編 | ナノ

だから踏み込んだらあぶないですよって



「ええ、にくたらしいですよ」
「え、今、何て?」


「触られるのも、本当にだめだったのですが。慣れてしまいました。いうことをきいていればすぐでしたから」


 普段通りの柔らかい声音で、柔らかい笑みで宵ノ進は言った。
 けれども、その眼は、そんな水の底のような眼は、知らない。



「羽鶴様、あなたはどうか、こうなりませんよう」





 あ、今、傷つけた。




[1/1]


[前|次]



[ top ]





















×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -