籠屋短編 | ナノ

打ち上げは他のお店でやろうよ!



「みんなで他のお店なんて珍しいですね」
「うちの連中やたら真面目なのよ。たまには息抜きさせないとネ」
「虎雄様ぁ! 朝日チョコパフェがいいですー!!」
「私の奢りかァーい!!」(はなからそのつもりだけどネ)

「へぇー飲み屋の座敷ってこうなってンのか」
「雨麟、何頼む……?」
「焼酎」
「雨麟て歳十四じゃなかったっけ……? 二十歳過ぎてるの宵ノ進と店長だけじゃないですか」
「私は飲みませんから」
「焼酎」
「店長おおお」
「はい虎雄様」
「こら宵、今日はお客さんなのよ」
「緊張しますね」

(にこにこ顔で言われても説得力無ぇー……)


「なんか頼めよ宵、俺ティラミスと朝日が頼んだやつ」
「てぃら……?」
(お約束だなあ宵ノ進……)
「とりあえず何か頼みましょう! 食べたいものはありますか?」

「朝日ラーメン食べたい!」
「おれもそれで」
「私はグラタン」

「抹茶はありますでしょうか」
「申し訳ございません」


「では青汁を」
「宵それは酷い」







普段飲んだりするのが水か抹茶な宵ノ進(世間知らず)と引きこもりの割に物事知ってる大瑠璃。
籠屋みんなで出掛けると大抵話はまとまらない。




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