幸せの定義「ねぇルーシィ、起きてよー」 「そうだ、起きろー!」 ベッドの中で寝ているルーシィの耳元で起こそうとするナツとハッピー。 「あと5分だけ…」 それに対して起きようとはしないルーシィ。 「あと5分って、これで何回目だよ」 「あい!起きて、ルーシィ!」 「うるさいなぁ」 ルーシィは布団を手繰り寄せ、2人の声を遮るように頭まで被った。 「ナツ隊長!ルーシィ隊員がベッドの住人になってしまいました!」 「そのようだな!…ルーシィなんで起きねぇんだ?」 「だって寒いじゃない」 それに今は休日の7時半よ、と心の中で呟いた。 「じゃあおいらがルーシィを温めてあげる」 ハッピーは布団の中に潜り込み、ルーシィの胸元に納まった。 「あー、温かい。ありがと、ハッピー」 「あい!」 「あ、ハッピーだけずりぃ!俺も入る」 はぁ!?あんた何言って、とルーシィが言うよりも早くナツは布団に入った。 「ちょっと!このベッド、シングルなんだから3人も入ると狭いじゃない!」 「でもあったかいだろ?」 「あい!」 「……そうね」 ナツに常識は通用しないのよね、とルーシィがため息を零したと同時にふわぁ〜、とハッピーが小さく欠伸をした。 「なんだかおいら眠くなってきた」 「私、このまま寝ようかしら。狭いけどあったかいし」 「じゃあ俺も寝る。起きたら肉焼いてくれ」 「おいらは魚ね」 人の家に勝手に入ってご飯の注文まで!?とルーシィが突っ込む頃には2人とも目を閉じていて、その顔が幸せそうでルーシィは笑みをこぼした。 こんな休日もありかな、と思いながら眠りについた。 |