「よぉ、ルーシィ。何やってるんだ?」
「部屋掃除…って、窓から入って来るな!」

赤い糸



「ルーシィ、部屋掃除なんてやめて遊ぼーぜ!」
「やめないわよ。今日は部屋を掃除するって決めてるんだから。」
「えー!」
「えー、じゃないわよ。ナツ達が勝手に部屋に来て部屋を荒らすんだもの。たまには掃除しないとこの家に住めなくなっちゃう。」
「つまんねぇの。」

暇ならギルドで遊んでくれば?と言ってルーシィは作業を開始する。

ルーシィがいないギルドに行くのは嫌だなぁと思ったナツはぐるり、と部屋を見渡す。
必要・不必要を分けているのか、ルーシィの部屋は物で溢れていた。
なんか面白いものねぇかなぁ、とナツは漁り始めた。

これは書きかけの小説。
これはぬいぐるみ。
これは…し、下着か!?

ヤバイ!と慌てて手に持ったものを離し、そっとルーシィを見ると目の前の作業に集中していた。
ホッと胸を撫で下ろし、再び漁り始める。

これは鞭。
これはメイド服。
これは……?

「ルーシィこれなんだ?」
「あー、去年手編みの赤いマフラー作ろうと思ったんだけど上手にできなくて途中放棄しちゃったやつだ。」

へー、と赤い毛糸玉ををいじり始めるナツ。
その様子はまるで

「猫みたいね、ナツ。気に入ったならあげるわよ?」

そう言って再びルーシィは自分の作業に戻った。
ナツはしばらく毛糸玉をいじり、何か思いついたのか、ブチっと50pぐらいの長さに毛糸を切る。

「よし、ルーシィちょっと左手だして。」
「?なんで?」
「いいから。」

はい、と左手を差し出すルーシィ。
ナツは赤い毛糸の先をルーシィの小指に巻きつけ、反対側を自分の左の小指に巻きつける。

「ナツ何したいの?」
「これ、赤い糸。こうやってつながっている2人はずっと一緒にいれるんだろう?」

ナツはルーシィに向かって頬をゆるませた。

きっとナツの思っている"ずっと一緒"は赤い糸の"ずっと一緒"とは意味が違う。
でも今はナツがずっと一緒にいたいと思ってくれるだけで幸せかも、とルーシィも頬をゆるませた。





Absurd Loversのゆーく様へ、こっそり相互記念小説を書いてみました。
下着見つけてびっくりしちゃうナツ君の精神年齢はきっと中学生。

ゆーく様のみお持ち帰りOKです。
これからもよろしくお願いします。
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