夢占い「ルーシィ、何を読んでいるのですか?」 「ジュビア!この本?これは夢占いの本よ」 「夢占い?」 「夢の内容から未来とか今の自分の状況とかが分かるんだって」 「じゃあジュビアのも占ってみて下さい」 「いいよ。どんな夢見た?」 「向日葵畑の中でグレイ様と手を繋いでいて、グレイ様に好きですって言って眼が覚めました」 きゃー、と恥ずかしそうに身をくねらせるジュビア。そんなジュビアは放っておき、ルーシィはキーワードは向日葵かな、と本の中から探す。 あった!……けど、 「…向日葵の夢は恋が叶うことを暗示してるんだって」 実際には『向日葵の夢は自分の思いが伝わらないことを意味してます』と書いてあったのだが、そんなことは言えない。 しかしそんなことを知らないジュビアはキャーとますます身をくねらせた。あはは…、とルーシィは苦笑いしかできない。 するとそこに、何してるの?とリサーナがやってきた。 「あ、リサーナもする?夢占いなんだけど」 「あ、やってー。私、占いとかそういうの大好き」 「じゃあ昨日…今日?見た夢の内容教えて」 「私は教会で結婚式してる夢だったかな、多分。相手の顔は分からなかったけど」 相手の分からない教会での結婚式、と。 「相手が分からなかった結婚式っていうのは結婚とか恋人とかそういうのに憧れがあるから見るんだって」 「確かに、リサーナさんはそういうの好きですよね」 「まぁね」 「教会っていうのは、心に不安を抱えていたりするからだって」 「そうなんですか!?」 「あーうん、」 「何か心配事があるなら相談に乗るわよ?」 「うん、でも大丈夫だから」 「え、「あ、お前ら何やってんだー?」 え、でも…とルーシィが言おうと思ったとき、ナツが来た。リサーナはホットしたように、胸をなでおろした。 「夢占いよ。ナツもする?」 「占い?」 「そうだよ、ナツ昨日どんな夢見た?」 リサーナがそう問うと、ナツはしばらく考えて言った。 「…ルーシィが出てきた」 「わ、私?」 ルーシィってことは仲の良い異性が出てくる夢ってことですよね、とジュビアがルーシィの手から夢占いの本を取り上げ、探し始める。見せて、とリサーナも覗き込む。 「あー、ナツそれで内容は何だったの?」 「内容?ルーシィと一緒に家に帰っただけだぞ」 「それだけなんですか?例えば手を繋いだ、とか」 「あー、手は繋いでたかも」 やっぱりね、とジュビアとリサーナは呟いた。 「何て書いてあるの?」 それはね、とリサーナは口をルーシィの耳に近づけて言う。 「異性の子が夢に出てきたときは、その内容がその子としたいことなんだって」 「なっ…!」 「一緒に帰ってあげたらどうですか?」 手を繋いで、とジュビアが口元を緩めて言った。 |