「じゃあまた明日ね」
「おう」「あいさー」

ナツとハッピーに別れを告げ、ギルドを出るルーシィ。
外は雪が積もっていた。

「お、ルーシィも今帰りか?」

突然後ろからグレイの声がかかる。

「グレイももう帰るの?」
「あぁ」

そう言って2人、なんとなく一緒に歩き始めた。

冷たい手でも良いよ

「雪けっこう積もったな」
「寒くて嫌だね」
「そうか?雪ある日のほうが楽しいぞ。ほら!」

グレイがそう言った瞬間、ルーシィの顔にポンッと冷たいものが当たった。
雪…?
驚いてグレイを見ると、命中したのが面白かったのか爆笑していた。

やられた…!
そう思った瞬間、ルーシィはすぐにしゃがみ、適当な大きさの雪玉を作ってグレイに投げつけた。それはボンっと音を立ててグレイの首の辺りに命中した。

「今服に入ったぞ!」
「いつも服脱いでるんだからいいじゃない」

そう言ってもう一回、とグレイに雪玉を投げつける。今度はグレイも負けじとやり返し、しばらく2人は雪玉を投げあった。

*****


「あー、手が痛いー!!」
「手袋を付けないで雪に触ったりするからだろ」
「グレイも手袋付けてないじゃない」

そう言ってルーシィはグレイの手を見るが、彼の手は普段と変わらない様子だった。

「俺は慣れてるからな。でもさすがに冷たくなったな」

ほらっ、とルーシィの頬に手を当てる。

「ひゃあ!」

あまりの冷たさにルーシィは悲鳴を上げた。グレイは可笑しそうに笑った。

「グレイの手、冷たい」
「手が冷たい人間は心があったかいんだって」
「えー、グレイが?」
「何気にひどいな、お前」

そう言ってグレイはルーシィの頬から手をどけた。ルーシィは、ハァーっと自分の手に息を吹きかけた。

「そんなに寒いなら手、繋ぐか?」
「2人とも冷たい手なのに?」
「冷たい手でも良いんだよ。2人で繋いでいればあったかくなる」

そう言ってグレイはルーシィの手を掴み、歩き始めた。









甘々になっちゃった。
女の子に向かって雪玉投げつけるなんてけしからん!

お題使用:確かに恋だった
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