1つ目・無自覚で無防備なところ

「ねぇ、ロキ!あの服可愛いと思わない?」
「僕もそう思うよ、ルーシィ」

思うけどさ、とルーシィが指差した服を見る。どうしてそんな露出の高い服を選ぶのかな、今もほら、周りは君を見てるのに全然気付いてない。

「そうよね、私ってば可愛いからなんでも似合っちゃう」

ふふん、と鼻を鳴らすルーシィ。
可愛い、が分かってるならその先も気付いて欲しい。買い物の度に男に目を光らせてばかりで、ルーシィが全然見れないじゃないか。

2つ目・すっかり僕を変えてしまった

「今日も遊んでくれないのー!?」
「うん、ごめんね」
「ロキに無理させたくないからいいけどさ。また遊んでね」
「うん、また」

そう言って笑顔で手を振りながら小さくため息を吐く。
以前は楽しかった女の子との会話や遊びは楽しいと感じるものではなくなった。女の子が周りに何人いてもこの気持ちは満たされない。
彼女のせいだ、と自嘲気味に笑う。
傍にいるだけで自分を温かくしてくれる彼女がいつか自分のものになればいいと思った。

3つ目・意地の張りすぎ、カワイクナイ

"ロキなんて一生喚ばないんだからっ!"

喧嘩のきっかけはもう忘れた。それくらい些細なことだったのに、気づいたら主にそう言われてしまうくらいの喧嘩に発展していた。
――ルーシィが喚ばないって言ったんだ、僕から会いにいくもんか。
そう思いつつも、ここ数日スコーピオンやタウロスなどの戦闘星霊ばかりが喚ばれているのが気になる。危ない仕事なのだろうか。
――そんな状況なのに、僕を喚ばないなんて。ルーシィの意地っ張り!
すぅ、と胸いっぱいに空気を入れてゆっくり吐き出す。
よし、と自分に気合いを入れてゲートをこじ開けた。

4つ目・弱さを人に見せようとしなくて

「ルーシィ」
「大丈夫」
「ルー「大丈夫だって!」

痛々しい笑顔を浮かべて、それでも大丈夫と言うルーシィ。
少しでも回りに追いつきたいと、そう思うのはいいことだけど今ルーシィがしていることはただの無茶だ。

「私はもっと強くなりたいの」

そんなこと分かってる。
でもたまには、弱音ぐらい吐いたっていいのに。

5つ目・そのくせ人の痛みに敏感なんだ

「ねぇ、何があったの?」
「急にどうしたの?」

へにょり、といつものように笑うがルーシィは違う、と首を横に振った。

「ロキ、泣きそうな顔してる」

――どうして。
心に付いた痛みに気付かないふりをして、いつもの顔でいつものように過ごしていたのに。誰にも気付かれないまま、そっと抱えて独り傷付くだけだと思ったのに。

「そんなことないよ」
「ウソ、ね。言ってよ!私だってロキの力になりたいんだから」

ルーシィは、狡い。



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