連合の方々の話を聞き終え、私たちの語るべきことを語り終えた時、暖炉の炎はめらめらと燃え、しかしそろそろその明かりも消えていく兆しを見せていた。緊迫した空気だけは変わらない。丁度私は、カナダさんの手当を終えたところだった。
「そうでしたが。あの、私何度か戦っているうちに薄々気づいたのですが、あの得体のしれない生き物って……。」 「アメリカの友人だと言っていたのに似ているな。」
そう言われれば、と私も記憶を探る。そんなご友人がいたような気がする。けれど随分と大きかった、ような。
「そうそう!! 見てピンときたあるよ! あれ絶対そうある!! えーっと名前が……。」 「ト……トミー? でしたっけ?」
うろ覚えにそのご友人の名前を言う、自信はない。
「あぁ、確かそんな名前だった。姿形そっくりじゃないか。アメリカの仕業じゃねぇの? ここの噂を聞いて誘ってきたのもアイツだしよ。」 「そっか!! じゃあ、アメリカの度が過ぎたイタズラってことだよね! だったら話は早いじゃんっ! アメリカ見つけてさ!」
「違います。」
「は?」 「あれは、トニーではありません。」
It's Tony? NO!
カナダさんは、しっかりとした確信をもってそういった。
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