「お前ら、今日はお泊り会じゃねェぞ?」 「んなこと分かってらァ」 「じゃあその荷物は何だ」 「泊まる準備!!」 「帰れ!!」
俺は玄関に立つ2人に一喝する。ついでに回し蹴りも1発。 こいつら何食わぬ顔でのこのこやってきて泊まるだぁ?ふざけんなクソ野郎!! 大体、夜レディの家で宿題ってのだけでもはっ倒してやりたいくらいなのに…
「何かすごい音したけど何事ー?」 「なまえちゃん、こいつら帰していいか?!」 「は?あ、ルフィ来たの?…と、ゾロもちゃんと来れたみたいだね、えらいえらい」 「…俺はガキか」 「今頃気づいたか」 「黙れグルグル」
ぼそっと呟いたつもりだったんだが、聞こえちまってたみてェだな。もちろん聞こえるように呟いたんだけれども。 歯向かってくるゾロと口喧嘩をしていると、ルフィがいつの間にか玄関に上がっていた。
「なーなまえ、今日お泊り会しよーぜ!」 「今日?別にいいけど」 「ええ?!なまえちゃんそこはダメって言わないの?!」 「だってもう1人常時お泊り会の人がいるし。2人増えるだけだよ」 「そ、そうだけど…」
「それに、私今夜バイトで途中から抜けるから」 「そっか…って何ィ?!」 「今急に店長から電話あってさ。1時からの人が来れなくなっちゃったんだと」
ごめん!と両手を合わせてなまえちゃん。
ちょっと待て。と、いうことは… 俺は朝方までコイツらとお泊り会?!
「嫌だ!」 「嫌だじゃないよ。仕方ないでしょ」 「俺だって願い下げだ、こんなグルグルと」 「だったら泊まる準備してくんなよ!」 「成り行きだ」 「サンジー、腹減ったからとりあえず何か食いてェー」
俺は頭を抑えながらため息をついた。
(そういや、なまえちゃん何のバイトしてんだ?) (ひみつー。教えたら絶対来るでしょ)
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