「ふーん、なるほどね…」 「あれ、あんまびっくりしない?そして怒らない?」 「ま、大体予想はしてたからね。でも、同棲ねぇ…」 「や、やっぱりまずいかな…」
ガチガチに緊張しながら、ナミの顔をのぞき込むように尋ねる。しばらく「う〜ん…」と考え込んでいたナミだが、突然パッと顔を上げ、開き直ったように笑顔を作った。
「ま、大丈夫なんじゃない?」 「え?!」 「私、できることはやってあげるから。」 「ってことは、ナミも協力してくれるの?」 「他には誰にも打ち明けてないんでしょ?私が誰かに漏らさなきゃバレないんじゃない?ただ…」
そこまで言い、ナミは悪戯っぽく笑った。何だか嫌な予感がする…
「私以外にも、このことを打ち明けなければの話だけど。」
「…?だから、私はナミ以外には打ち明けて無いってば。」 「このことを知ってるのはなまえだけじゃないわよ。…あ、ほら来たわ。」
ナミが指さした方向。 何があるのか、ナミは何を言っているのかと不思議に思いながら目線を移す。
誰か歩いてくるのが見えた。男子生徒が2人…いや3人こちらに向かってきている。
「謎って、聞くと何かわくわくするよな!冒険って感じがする!」 「痛ッた!!てめこの野郎暴れんなつってんだろ!」 「離せこのマリモ!俺を猫みたいに扱いやがって…ッ!」
先頭をきってるんるんと楽しそうな黒髪の生徒が1人。緑髪の生徒は金髪の生徒の首根っこを猫のようにをつかんでいる。この2人は喧嘩中のようだ。 って、この3人は…
「ルフィ、ゾロ!それに…」
ゾロに首根っこつかまれている人物。今、まさに1番会いたかった人だ。会って今すぐ誤りたかった人…
「サンジ君!」 「なまえちゃん!」
「「ごめん!!」」
……およ? 気のせいか、声がかぶって聞こえたような…?
下げていた頭を上げてみる。目の前にいたのは、同じようにきょとんとした顔のサンジ君。
「いや、ごめんはこっちのセリフなんだけど。」 「いやいや、俺の方が謝らないといけないんだよ。」 「私、ナミに一緒に住んでるってること言っちゃったんだよ。」 「俺だって、ルフィとマリモに同棲してるって言っちまったんだ。」
ぱちくり。何回か瞬きをしてもう1度サンジ君の目を見直す。 もしかして、私達…
「ハメられた?」 「…らしいな。」
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