「ちっ…逃げられたわ。」
あともう少しだったのに…ったく逃げ足だけは早いんだからあの2人!
私は、ちらっと突っ立っているルフィとゾロを横目で覗く。この様子じゃ2人とも状況を理解できてないわね…全く鈍いんだから。 ため息をつき、彼らの前に仁王立ちする。この方が威厳があっていいじゃない。 そして、ビシッと人差し指を突き立て、こう言った。
「さあ、あんたたち!あの2人の謎を解明するのよ!」 「謎?!謎って何だ?!何か知らねーけど面白そうだな!!」 「あ?謎?誰のだよ。」 「だからあの2人って言ってるじゃない。なまえとサンジ君よ。」 「なまえはともかく、エロ眉毛の謎なんか解き明かしたくもねえ。」
うんうん。予想通りの答えね。 ルフィはともかく問題はゾロよ。こいつを説得できれば問題は無いわ。
「じゃあ作戦ね。私がなまえを問い詰めるから、あんたらはサンジ君をお願い。」 「聞けよ!!俺はまだやるなんて一言も…」
「やらないの?」
ギロリと睨みながら、ドスをきかせた低い声を絞り出す。 ゾロはしばらく固まったが、その後静かに「やる。」と呟いた。 そうそう、本当は素直ないい子なんだから最初からそうすればいいのよ。
さて、ゾロも説得(え、脅しだって?同じよ同じ。)したところで、早速行動にうつすとしましょうか。
「さあ、あの2人の秘密をあばいてその情報を高値で売ってやるわー!」 「えげつねえなお前。」 「冗談よ冗談。半分本気だけどね。」
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