「世界史の課題がこんなに大量…」
「ったく何がどうなってんだ?目ェ覚めたらいきなり呼び出されて、次は山積みの課題。」
「俺いい夢見てたのになあ〜…忘れちまったよ。」
「どうせ肉の夢だろ。」

ロビン先生が私達4人に言い渡した罸は、世界史の課題2割増だった。しかも、ロビン先生のお説教付き。
あの迫力、威圧感、そして崩さない笑顔…これで説教されたら嫌でも身にしみる。ああ、思い出したら恐怖で体が震えてきた。


「全く、何やってんのよあんたたち。」
「んナミさぁあぁーん!!」

早ッ!思わず勝手に口がそう叫んでいた。だって行動が早すぎる。
プリントをひらひらさせながら歩いてきたナミに、オリンピック選手顔負けのスピードで駆け寄るサンジ君。
そして、それを軽くぱしーんと払い除けてスルーするナミ。流石。


「それよかナミ見てよこれ。世界史の課題がこんなに!」
「知らないわよ。あんたたちでも4人で集まって頑張れば何とかなるんじゃない。」
「ナミお前あったまいいなー!よし、じゃあサンジん家で放課後やろうぜ!」
「「却下!!」」

思わず叫んでいた口に慌てて手を当てる。無意識に反応しちゃったよ!
この前も同じパターンだった。ルフィがサンジ君の家に行きたいと言い出し、2人して焦って…
今度は前みたいに上手く切り抜けられないかもしれない。そう思うと冷や汗が垂れた。


「何でなまえまで叫んでるんだよ。」
「いっ、いやホラ!サンジ君の家じゃなくてナミの家の方が絶対はかどるかなーって…」
「俺もナミさんの家がいい!ちなみにそれでヤロー抜きだったらなお嬉しぐはァっ!」

下心見え見えのセリフのせいで、またナミの制裁が入った。それでしゅんとサンジ君が静かになってしまうから尊敬モノだ。
そんなナミの目線が、サンジ君、私を行ったり来たりする。…これはまずい?


「…あんたたち何か隠してるでしょ。」
「なっ、何も隠してないよ!」
「サンジ君、おしえて?」
「メロリン喜んで!…じゃなかった、教えるも何もなんも隠し事なんてしてな」
「ほんとに?」

さらにナミの顔が迫る。彼女の後ろでルフィとゾロがきょとんとした顔でこちらを見ているのが目に入った。ナミもこのくらい鈍かったらいいのにチクショー!

「私に隠し事なんて、10億年早いわよ。」
「だから何も…」

これ以上は無理…!そう思ったときだ。突然耳にある音が響いた。
私達は、またこの音に助けられてしまった。


キーンコーンカーンコーン───…


「あ、よっ予鈴!次の授業なんだっけー!」
「確か数学だよなまえちゃん!」
「うわあああメッチャ嫌だけどよっしゃ教室まで競争ー!!」


チャイムの神様ありがとう。

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