ぎゃあああああ!!バタバタバタ──ドテッ!!
壮大な音と共に、階段の上からなまえが落下してくる。 頭にたんこぶをこしらえ、玄関にしゃがみこんでわなわなと震えていた。 通りかかったサンジも、流石に現状を理解するのに多少時間がかかった。
「………ハッ!!なまえちゃん、大丈夫かい?!」 「痛い…めっちゃ痛い…」 「ほら顔あげて。 あーこりゃまた見事なたんこぶだな。冷やしとくか?」 「大丈夫、…ってサンジさん学生だったの?」
サンジに言われて顔をあげたなまえは、彼の格好──学ランを見てそう問いかけた。
「え…俺、そんな老けて見える?」 「老け…大人っぽく見えるだけだよ。そんな落ち込まなくても…」
ずーんと思い空気を背負うサンジに慌てて弁解の言葉を言うなまえ。そんな彼の姿を見てまたあることに気づく。
「…その制服はうちの学校のはず。 そして青のラインはうちの学年のはず。」 「えーと、そうらしいね。 俺もそのセーラー服には見覚えが…」 「でも私、転校生だけど学年全員の顔は覚えたよ。でもサンジさんは見たことない。」 「あー…それはだな、俺が住居見つけるまで学校に行ってなかったのが原因だと…」
なるほど。左掌を右拳でポンと叩き、納得のポーズをするなまえ。──彼と私は同い年なのか。なら、「さん」付けや変な敬語も必要無いな。
「そうと分かったらハイ!はやく仕度して学校行くよ、ほら立った立った!」 「…アレ。何か態度一返?」 「同い年って分かったら慣れなれしくしても大丈夫でしょ!」
形勢逆転?
|