バタバタバタ──ドテッ!!
壮大な音と共に、階段の上からなまえが落下してくる。 頭にたんこぶをこしらえ、玄関にしゃがみこんでわなわなと震えていた。 通りかかったサンジも、流石に現状を理解するのに多少時間がかかった。
「え、ええ?!なまえちゃん、大丈夫か?!」 「痛い…めっちゃ痛い…」 「ほら顔あげて。 あーこりゃまた見事なたんこぶだな。冷やしとくか?」 「大丈夫、もう遅刻するから…って、あれ…?」
サンジに言われて顔をあげたなまえは、ぽかんと口を開けたまま固まってしまった。 理由は、そのサンジの格好。
「サンジさん… 何で学ラン?」 「え、だって俺高校生だし。」
患部をみながらさらりと言うサンジ。
「…その制服はうちの学校のはず。 そして青のラインはうちの学年のはず。」 「えーと、そうらしいね。 俺もそのセーラー服には見覚えが…」 「で、でも!私、転校生だけど学年全員の顔は覚えたの。でもサンジさんは見たことないよ?」 「あー…それはだな、俺が住居見つけるまで学校に行ってなかったのが原因だと…」
苦笑いをしながら、そう弁解するサンジ。 嘘はついていないようだが、彼が言うと何だか嘘くさく聞こえる。
「つ、つまり… サンジさんは私と同い年?」
私の問いに、彼は笑顔で答えた。
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