互いを想う強い心は、だがそれ故にすれ違う。



 ただひたすらに、願うのは。
 「どうか、お前だけは幸せに」

 ――ただ、それだけ。


 (もし……
 想いを伝え合って、いたならば。


 ……運命は、変わっていたのだろうか




 互いに呼んだ名や、想った事実すら掻き消えるこの、運命は。)




――――――――
何もしてやれなかった負い目。
その手で掴むことの出来ない負い目。
それらの負い目が、彼らを苛み、閉じ込めた。
理屈のつかない感情に、資格や赦しなど必要だったのでしょうか。


 
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