06


『な、なんでこれ、え!?』
「なんでって、幼馴染」
『や、それはわかってる!なんで!』
「あんたさっきからなんでしか言ってないから。………て、もしかして舞が言ってたイケメンくんってこいつの事?」
『………イエス』
「まじかまじかまじか!!言えよ!そういう事は!」
『雪の幼馴染なんて今顔知ったわ!!!そっちこそ早く写真見せておいてよー!』

まあまあ、と雪はスマホを仕舞えばいつも以上にニヤニヤ顔。
協力しますと言わんばかりのこの表情に待てを掛けるかのように胸元の前でバッテンを手で作る。「ええ…」と不満そうにしていたがこれ以上恋愛だか何だかに私の平穏な日常を乱すわけにはいかない!
私は!今!このオタク生活を有意義に過ごしたいのだ!!

「まあ、あいつに会いたくなったらいつでも言ってよ。協力すっからさ!」
『………はいはい』

この時に気付けばよかったのだ。
雪が良からぬ事を考えで微笑んでいたのを。





数日後
その良からぬ事が起きた。


それは雪からの一通のメール。
明日駅前に集合な!
いつものオタショップ巡りだとばかり思っていたため、いつもの楽な格好(Tシャツにジーパンにスリッポン)で駅前の改札口で好きなアニソンを聴きながら雪が来るのを待っていた。


「あ、舞お待たせー」
『あ、うん。じゃあ行こっか…!?』
「どーも、舞さん」



隣には噂のイケメンくん、いや、雪の幼馴染くんが立っていた。



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