三十万打 | ナノ


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「おかえ、り…っ!」

可愛いより綺麗、綺麗より恰好良いという言葉の似合う陸。まあ恰好良いと綺麗は結構僅差な感じではあるが、とにかく。美しくはあるが、例えば峻のような女性に見間違えられる容姿ではない。どちらかというと凛々しい陸が、初々しくも白い頬を染めて玄関で譲を出迎える。
出迎えられた譲は、陸の服装に彼らしくなくぽかんと口を開けて呆気にとられた。


陸が身に纏うのは、フリルがふんだんにあしらわれた純白のエプロンで。

恥ずかしさからか、それとも譲への照れからか、白磁の肌を上気させて陸は柔らかく微笑む。ぶっちゃけノックアウトだった。なんだこいつ可愛すぎるだろ、とは譲の言である。



えっ、と。陸は目を泳がせる。何かを思い出すように空中に目をさまよわせて、譲がエプロンの衝撃からようやっと落ち着きを取り戻したときにちょうど思い出したのか、ぱっと顔を輝かせた。

「ゆず、る!」
「ん?」

片手に持っていたお玉を少しだけ持ち上げて、陸は首を傾ける。青い瞳がほんわりと細められて、柄にもなく譲はそれに見惚れた。

「おふろ、に、する?…、ご飯にす、る…?…、えっと、…そ、それとも、」

もご、言いよどむ陸を前に、譲はホンキで卒倒しかけた。せっかくエプロンショックから抜け出したというのに、ああもうこいつは!

「、…それとも?」
「へ?」
「それとも、なんだよ陸」
「え、え、っと…」

完璧にイケナイスイッチが入ってしまったらしい譲は、靴を脱いで陸に一歩近づく。譲の顔に含みを感じた陸は、身の危険を感じて一歩後ろに下がる。しかしあっという間に壁際に追い込まれて、忙しなく目をあちこちにウロウロさせた。ぎゅう、とお玉を握り締める陸の両手を掴んで、譲は笑う。肉食獣のように獰猛なそれに、陸は背筋を震わせた。

「…、それ、と、も…」
「…」

観念したように、陸が続きを喋る。無言で先を促す譲に、陸は顔を俯けた。熱くなる頬を必死で隠す。



「お、…俺に、…する?」
「…、」


俯く顔、長い睫の隙間から覗く羞恥に潤んだ青い瞳がゾクリとするほど色気を放っていて。


…据え膳食わぬは男の恥、と言うし。

ネクタイに指を引っ掛けて譲は笑う。ちなみにこのネクタイも、朝から新婚よろしく陸の手によって締められたものだ。あのときの恥入る表情の陸も、相当可愛かった。譲は一瞬だけ朝の光景を思い出し、しかし今目の前でリアルタイムに頬を染める陸を見つめる。

「ゆず、る?」

舌なめずり。無言で譲は陸の手を引き…。





フェードアウト


次の日腰痛に悩まされる陸が見れたとか、みれなかったとか。







……………………
三十万打ありがとうございます!!アンケートにもご協力ありがとうございました^^!

一位は譲でした、かなり票入っててびっくりです^^体育委員長の意外な人気にも驚きでしたv


結果は後日おまけとともにUPします!


ありがとうございましたっ^^v

100416/ミケ


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