※すごく捏造










好きな人ができまして、


「シズちゃん…」


はじめてキスする感じになりまして、



「臨也」







初めてのキスは君とではありません。好きな人とでもありません。




「唾をちょうだい」

小さな子供のころだ。簡単な言葉に騙されて、嫌なことをされてるなんて気づかないまま、唾をちょうだい、とか言われて、逆らったら殺されるんじゃとか思ったりして、訳も分からずそれがキスだとも気づかずに身体をべたべた撫でられながら、ひたすら知らないおじさんと唾を交換していた。


中学生になってあれがキスだったことに気づいて、だからと言って感慨もなくて、むしろおじさんうまいこと言うな、なんて感心していたりした。


それで、高校に入って、君に出会って、君を好きになって、そしたら突然、ああ、あれが俺の初めてのキスだったなんて認識しちゃって、



シズちゃんの首筋の方が細くて白い、とかシズちゃんの唇の方が薄くてきれいとか、

少しだけ残像がちらついて



「やっぱり初めての彼氏と結婚したいな」
とか、いつかのクラスの女の子達の会話が耳でざわついた。


少しだけ泣きたくなって

シズちゃんの触れるだけのキスが触れているだけなのに温かくて、



初めてはやっぱり君がよかったなんて。


自分がそんなこと思う日がくるなんて思わなかった。
初めてがこんなに心をぐらぐらにする言葉だなんて知らなかった。



君の、せいだ。




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おじさんがやたら生々しいのは実在する人だからだったりm9(^Д^)プギャー



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