※ほぼ会話文のみ

※双子が人格分離前
※なので色々捏造


「いざにぃー!」
「た、たぬきが!」
「クルリ、マイル…どうしたの?」
時計を見れば12時すぎ。小学校に入ったばかりの二人ならすっかり眠っているはずの時間だ。
俺だって寝ようとベッドにもぐったとこだった。
「あの、あのね、ひっく…、」
「た、たぬきがねっ」
さっきから泣いてばかりでよくわからないが、きっと怖い夢でもみたんだろう。
それにしても二人で同じ夢みたのか?
「泣いてちゃわからないよ?ほらおいで。」
ひとまず寝かしつけるしかない。
おいでって言えば走ってこっちに飛び込んでくるのがちょっと犬みたい。
「「いざにぃー!」」
「おわっ重っ」
「「失礼な」」
妹たちが勝手に布団の両脇に入ってくる。ここで一緒に寝るしかないんだろうね。
「で、怖い夢でも見たの?」
「そうなの!」
「た、たぬきがね!」
「たぬきがどうしたの?」
「あ、あれ?」
「たぬきが…?」
「忘れたのかよ」
「「とにかく怖かったの!」」
またわんわん泣き出した。
「はいはい、もう大丈夫だよ。紛れもなくそれは夢だ。」
「「ほんとうに?」」
「まずなんでたぬきなのか知りたいね。だいたいお前たち本物のたぬきなんて見たことないだろ?たぶんね思っているのとだいぶちがうよ。ちなみにそのたぬきは二足歩行してたかな?そうしたら絶対に夢だ。たぬきは二足歩行はしないからね。お前たちの記憶の何のせいでたぬきなんだろうね。そもそも人はどうやって夢をみるんだろうね。ぜひ知りたいよ。」
「はあ、いざにぃの訳分かんない話聞いてたら怖くなくなってきたよ!」
「いつもありがとういざにぃ!」
「はいはい、ほらもう寝よう。」
「「ここで寝ていいの…?」」
「俺が駄目なんて言ったことある?」
「「いざにぃー」」
「ほら、おやすみ」
「いざにぃ温かいね」
「むしろ、熱いね…?」
「え」
「お熱でたの?」
「え!大変!」
「「お母ーさーん!」」
「しー!こら、うるさい。」
「だってだって」
「いざにぃ」
「ちょっと熱っぽいだけだから。」
「だってだって」
「マイルちゃんにうつさないでよ?」
えええ、クルリは相変わらず俺じゃなくてマイルの心配なのね。まあいいけど。
とにかく俺だって妹にうつすと分かってて一緒に寝たりしない。ちょっと強い薬を飲んで体が無駄に反応してるだけだ。絶対にうつらない。
「大丈夫だよ、風邪じゃないから。」
「お薬は?」
「もう飲んだよ。」
まあ嘘はついてない。解熱剤は飲んでいないけど。その前にいやと言うほど色々飲んだからこんなことになってるんだ。
「そっかあ」
「はやくよくなるといいね!」
「ありがとう。明日には治ってるから、ほら、寝よう、もう真夜中だ。早く寝ないとまたたぬきがくるよ!」
「きゃー」
「ねる!ねようマイルちゃん!」

 おやすみなさい、いざにぃ
 おやすみ

(こんどはいいゆめを)




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虚弱にする必要なry
…妹に心配される兄萌えです
たぬきネタ分かる方いらっしゃるかなw




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