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「しーずちゃんっ!」
「んだよ」
「さっきのテストどうだった?」
「別に良くも悪くもねーよ。」
ふっふっふー。今日の俺は一味ちがうよ!
「いいから見せて!」
「なんでてめえに見せなきゃなんねえんだよ。」

あはは!シズちゃんは本当にお馬鹿さんだな!この角度からだと机の中は丸見えだよ!

よし、どーれどれ。




「むー」
「ほら、臨也。そんなに拗ねないで」
「新羅が97点なのは分かる」
「どーも」
「おれが53点なのもがんばった!」
「そう…」
「なのに、なのにっ…!なんでシズちゃんが76点なんだよー!なに、なんで?シズちゃんって頭悪いキャラじゃないの?」
「僕にしたら君の方が甚だ意外だけどね」
「何か言った?」
「いーや、何も。ひとまずナイフをしまおうか」

そう、そうなのだ。
俺は見かけがこんなにかっこよくて、行動言動まであんまりかっこいいものだからよく勘違いされる、頭がいいって!
本当はそんなこと、全然ないのに。

でもでも俺はがんばった。だって頭がいいってやっぱり良いし、何よりシズちゃんを打ち負かしてやりたくて。
がんばってがんばって、それで初めて半分よりいっぱい取れたのに…!これならぜったいシズちゃんに勝てると思ったのに!


「ほら、静雄」
気づけば新羅につれてこられたらしいシズちゃんがいつのまにか目の前に何やら複雑な顔をして立っていた。
「本当か?」
「ああ、本当にさ」

新羅に何を言われたか知らないが、シズちゃんは決心したみたいにこっちに近づいてきて、

「よ、よくがんばり、ました」
たどたどしくそんなことを言いながら頭をいいこいいこしてくれる。手が大きくて温かい。
「し、しずちゃっ…!」
「お、おい!?」
「おれ、おれがんばったのにい!」
「は?え?」

つらかった猛勉強(眠気との格闘)の日々を思い出すと自然と涙が溢れてくる。
あたふたしながらも、俺が泣きつけば反射なのかぎゅっと抱き返してくれる。
そうしてシズちゃんは泣き止むまでずっと頭を撫でて背中をとんとんしてくれた。
さすがお兄ちゃん。

その手はおっきくて温かくて、幸せだったから、もういいや、勉強なんて出来なくて!

「今度一緒に勉強してくれる?」
「…お、おう。」
「分かんなかったら教えてくれる…?」
「ああ。」
「やった!シズちゃん大好き!」






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格好いい臨也が好きな方、すすすみません\(^_^)/
臨也は人を貶めることばっか考えて勉強は疎かにそもそも集中が続かない(けど頭は回る)静雄さんは根がいい子だから授業はまじめに受けてるので平均くらいは取れるみたいなイメージだったり。新羅は高卒で医者できるくらいだから頭いいに違いない。