きっと明日が虹になる | ナノ
 02「追い返されました」




『ひゅう。すごいねー市丸に攻撃されて生き残るって』
一護「ちくしょー何だよあの野郎!危うく怪我するとこだったじゃねえか!くっそ、いってー!」
『あいつは市丸ギンといって、護廷十三隊の隊長で…』
一護「そういうこと聞いてんじゃねえんだよ!お前はバカか!」
『せっかく教えてあげたのにぃーー』


バカとはなんだ!バカとは!



『てゆーか元気だねー怪我とかないの?』
一護「おう。ピンピンしてらあ」
『バカとなんとかは怪我しないっていうよね』
一護「隠すならバカ隠せよ。てかそれは風邪だ。つーかバカ以外しないだろ。そして俺はバカじゃねえ!」
『ツッコミの才能がないね』
一護「短期間に二回も言われた!」



二回?私が言ったのは今だけだけど…他の誰かにも言われたってこと?おっぱいさんが仲間仲間言ってるけどなんのことやら…まあいいや

一護「つうか散々俺らに突っ掛かってくるけど、お前誰だよ?」


死神だろ?早く家帰れよ。とか言ってるけど、お前も死神だろ。なんで旅禍やってんだよ



『あいあむ火奈多!』
一護「「私はバカです」?」
『アイアム火奈多!』
一護「「私はアホです」?」
『I am 火奈多!』
一護「「私は変態です」?」
『なんで変態だよ!だんだん発音良くしていった私の苦労返せよ!耳遠いんだよ!お前はおじいちゃんか!』
一護「お前もツッコミの才能ねえよ」
『うるせえよ!』
猫「そこまでじゃ。こやつは咲崎火奈多。護廷十三隊の戦闘集団、十一番隊の隊員じゃ。席官ではないが、なかなかの腕じゃ。味方につけといて損はないじゃろう」


私が黒崎と言い合ってると、横からそんな声が聞こえた。声の主は猫。…え?なんで猫がそんなこと知ってるの…え、猫に誉められても嬉しくない…え、なにこの胡散臭い猫…

メガネ「夜一さんのこと胡散臭そうな目で見てるね」
『胡散臭そうっていうか胡散臭…え、夜一?って夜一さん?って夜一さん!?』
夜一「今さら気付きおったか。相変わらず霊圧探知は苦手のようじゃの」



霊圧探知?霊圧で夜一さんだと分かれって?無茶言うな。種族変わってるぞ


『いや…なんというか…ずいぶんとちんちくりんに…(笑)いたっ』



夜一さんを抱き上げ、薄ら笑いを浮かべると、夜一さんに猫パンチされた。なんかかわいい

メガネ「夜一さんの知り合いなのかい?」
『しょっぴかれた私を救い出してくれた仲よ』
一護「どんな仲だよ」

でもお前ならありそうだな、とか言われた。普通にムカつくな?


おっぱいさん「火奈多ちゃん!私、井上織姫だよー!よろしくね!」


悩んでいると今度はおっぱいさんが話しかけてきた。わーかわいい。おっぱいでかーい。こういう子と仲良くしたい切実に

『うん(ちら)よろしくー!(ちら)』
一護「おい井上、気を付けろよ。そいつ変なとこばっか見てるぞ」
織姫「へ?」
『ししし失敬な!単純に好奇心だよ!そっち系の趣味はないやい!』
メガネ「さっき井上さんを見て「こういう子と仲良くしたい切実に」とか言ってなかったかい?」
『言ってねえよ。思っただけで…』


なにナチュラルに心読んでんだよこのメガネ滅却師…つか名乗れよメガネって呼ぶぞ



メガネ「それは困るな。僕は石田雨竜。君が思っている通り、滅却師さ」
『うりゅー?』
石田「下の名前は止してくれるかい」
『ぱんにゃ?』
石田「エロゲの主人公じゃないよ」


エロゲとかさあ…なんだよこいつ、なんで分かるんだよ…ああ、でもやってそう。メガネだし



石田「メガネがオタクっていう考えは古いんじゃないかな」
『なんで心の声と会話するんだよー!』


怖いよこいつ!なんなんだよ!

織姫「火奈多ちゃんってばもう黒崎くんとも石田くんとも仲良しだね!」


そんな清々しい笑顔向けないで。君を邪な目で見てた私がなんだか切なくなるから

石田「やっぱりレズじゃないかぁ!(歓喜)」
『どうした石田!?』



お前そんなキャラなのか!?ゆるゆりとか好きなのか!?


織姫「茶渡くん茶渡くん、茶渡くんも自己紹介しよう!」
茶渡「ム。茶渡泰虎。…以上だ」

みじかっ!あ、いや普通なんだけどなんていうか…予想通りだな!


夜一「これで一通りの紹介は終わったかの?それにしても一護、無事で何よりじゃ」
一護「いや、悪い…俺のせいで門が…」
夜一「いや、おぬしを責めても始まらぬ。門は再び閉ざされてしまったが、相手が市丸ではお主が飛びかからずとも同じ結果じゃったろう。おぬしに怪我がないだけでも良しとせねばな」
『うんうん。市丸とはいえ仮にも隊長だよ?下手したら怪我なんて生易しいもんじゃ済まなかったと思うよ。運がよかったよ』
一護「つかお前死神だろ?連れてけよ」
『なにを言うかこいつは。君ら旅禍なんでしょ?旅禍を瀞霊廷内に手引きしたとか、裏切りもいいところだよ』
一護「今一緒にいることは裏切りになんねーのか?」
『旅禍だって知らなかったってことで』


見苦しい言い訳だなとか言うな!私だってそう思ってるわ!でも設定上で他の門からも行けないんだよ!(設定とか言うな)



夜一「気にするな。元より期待はしとらん。」


うう…なんか役立たずって言われてるようでなんとも…と、人の気配…あ、みんな出てきた。

石田「人だ…」
一護「何だこいつら?今までかくれてたのか?」
織姫「なんで…?」
『織姫ちゃんだけに教えてあげる。それは君たちが旅禍だからだよ』
織姫「?」
夜一「死神の導きなしに不正に尸魂界へ来た魂魄は「旅禍」と呼ばれ、尸魂界ではあらゆる災厄の元凶とされる。彼等が儂等を恐れて身を隠すのも道理というわけじゃ」
一護「お前の説明じゃ井上はわかんねえってよ。敵なのか?」
夜一「さあな。じゃがこうして姿を見せたということは儂等に対していくらか心を許したということかの」


ぐぬぬ黒崎いいい…なんだよお前だっておっぱいに魅力感じるだろが!憧れるだろが!

石田「黒崎が憧れてたらそれはそれで怖いね」
『あれだよね、もう読まれたことについては触れない方がいいよね。慣れだね、慣れ』
?「す、すいません!」


石田についてはもう諦めた。そのとき、マイプリティーブラザーの声が聞こえた。



?「とおしてください!すいません、とおして!お…おじちゃん!ひさしぶり!ぼくだよ!インコのシバタだよ!」
茶渡「し、シバタ!?『シバタああはあはああああああ!!!!!』
「「っ!?」」
『私のプリティーブラザー!シバタ!寂しかった!?寂しかったよね!ごめんねひとりにしてええええ!!!はい!今月分!』


我が弟シバタに渡した巾着の中には今月分の仕送り。いやもう、弟くらいに可愛いから、シカタナイネ

一護「おい、貢いでるぞ」
石田「悪い男に引っ掛かりそうだね」
『いや、弟だから。天使だから。悪徳ホストとは違うんだよ、一緒にすんな!』
シバタ「ありがとう!おねえちゃん!(にやり)」
茶渡「シバ…タ…?」


茶渡くんがなんか我が天使シバタの顔を見ながら絶句してる。どうしたんだろ?

『てゆーか茶渡くんと知り合い?』
シバタ「前に話したでしょ?助けてくれたおじちゃんが居たって!」
『そうか茶渡くん、君は私の弟のシバタの恩人かありがとうでもシバタは渡さないよ』


いくら恩人でも、シバタのこと好き放題にはさせないよ?いや、そういう意味じゃなくてね?ともかく、シバタは渡さないってこと!

「おい火奈多ちゃん!兜丹坊さんの腕くっつけんの手伝ってくれよ!」
『えー?はいはーい…まったくう、無駄に筋肉つけやがってーいや、脂肪か?』
織姫「舜桜、あやめ、「双天帰盾」「私は拒絶する」」


ん?…うおおおおお!!!!織姫ちゃんすっげえ!治ってく!なにこれ!治癒術!?

『すごいすごい!おっぱいに抱きついてあげる!』
一護「井上、変態がいるぞ」
織姫「へ?」
一護「…にしても、なんか兜丹坊愛されるな」
『ちょ、なにガラにもないことを…』
「死神連中ん中にはイバりくさってヤな奴も多いけど、兜丹坊さんは流魂街の出身でね。おれらにすごく優しかったんだ。あんたは兜丹坊さんのためにあの市丸ギンに向かってった。だからきっといい人だ」


黒崎の気持ち悪い言葉にぞっとしていたら、住人Aが兜丹坊についてそう語った。あーまあ流魂街贔屓だもんな

一護「…そうか」
『照れてんの?』


にやにやしてたら黒崎に叩かれた。照れ隠しや、照れ隠し















〜夜〜


夜一「揃ったな。座れ。これから我々のとるべき行動を話して聞かせる」
一護「いや、それはいいんだけどよ…こいつ、いつまでいんの?」


そういって黒崎が指差すのは…私っ?もしかして黒崎…私が裏切り者としてどうにかなること…心配してくれてる?



『なに言ってんのー旅は道連れって言うじゃん?今さら遠慮もないよー』
一護「いや、逆なんですけど。邪魔なんですけど」
『( ゜Д゜)』

まあ、黒崎に限ってそんなことはなかったわけで…くそう、ちょっとだけショックだぜ。あ、でも織姫ちゃんが邪魔なんかじゃないよって言ってくれて抱き締めてくれた


『役得だぜ…(鼻血)』
一護「やべえって、こいつといたら何かを失う気がする」
『えっ、童貞なの?』
一護「どどど童貞ちゃうわ」
石田「というか咲崎さんはそっち系の趣味はないって言ってたけど、ホント?」


なんでそれに疑問もつの…誰だっておっきいおっぱいは好きなもんでしょ?え?それは男だけ?そんな馬鹿な



『ともかく!ついてくよ!君たちに!だって目的は瀞霊廷でしょ?だったら私の帰り道!』


うん、名案!ん?黒崎、なにその、うわこいつバカだ、みたいな目。死神の私がいれば瀞霊廷に入りやすいじゃん!君たちからしてもいい案じゃん!てゆーか!

『黒崎なんで旅禍なんてやってんの?死神でしょ?なんかして追い出された?ひと昔前重罪犯して追い出された隊長がいたし、君もそんなかんじ?』
夜一「……」
一護「は?てゆーか、俺は死神代行だ、代行!」
『代行?』


は?死神代行て…懐かしい響きだなおい。でも代行が今現在存在してるなんて聞いてないけど…なにかの間違い?…でもないか。夜一さんなんにも言わないし。黒崎はともかく夜一さんが嘘をつくなんて思わないし。

『うーん…じゃあどういう経緯で死神代行に?』
一護「あ?あー…死神に家族を助けてもらった」
『なんかめんどくさそうに言うね?ほんとにそんな理由?』
一護「簡潔じゃねえけど、ほんとの理由だよ」
『へーえ?でも確か人間に力の譲渡は重罪だった気がするなー』



てゆーかその話どっかで聞いたことある気がする。それもつい最近な気が…


織姫「…から私たちは朽木さんを助けにきたの」
『朽木?』

なんか織姫ちゃんの話、最初の方聞けてなかったけど、まあいいや。それよりも「朽木」?朽木って…


『ぁああああ!!!!』
「「!!」」



いきなり叫び出した私。
何故かは…待て、次号!














20130408



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