ハリネズミ | ナノ
あんな人と一緒にいて菟雨ちゃんが幸せになれるわけがないそんなの幸せじゃないそんな状態で幸せを感じちゃいけない菟雨ちゃんが笑えるわけがない。菟雨ちゃんは僕と一緒にいなきゃ幸せになれないそうでしょそうだって言ってよだって僕菟雨ちゃんの為にこんなに頑張ったんだよ菟雨ちゃんねえ菟雨ちゃん幸せだって言ってお願い僕と一緒にいて幸せだよねあんな人と別れられて幸せだよね別の道を歩めて幸せだよね。ここにいればずっと痛い思いをしなくてすむんだよ苦しい思いを死なずにすむんだよ嬉しいよね?嬉しいんだよね?ほら笑った。嬉しいから笑うんだよね、僕は知ってるよ。え、笑ってない?泣いてる?うそ、うそだ、ほら、だって声をあげて笑ってる。僕の前で菟雨ちゃんが泣くなんてありえない、ねえ菟雨ちゃんなにがあったの?僕に教えて?菟雨ちゃんが泣く原因は全部取り除いてあげる。菟雨ちゃんが苦しむ原因は僕が全部消してあげる。だから早く僕の為に…違う、菟雨ちゃん、自分の為に笑って?笑ったらきっと、僕も菟雨ちゃんも幸せになれるから。幸せになったらいいことは沢山あるんだよ、だから笑おう。ね。あ、わらった。そう、菟雨ちゃんはその顔が一番かわいいよ。僕だけの菟雨ちゃん、僕とってもしあわせ。菟雨ちゃんはしあわせ?だよね。僕と一緒にいれば菟雨ちゃんは幸せなんだよね。あんなひと居なければもっと幸せなのに…あ、ううん、別の話だよ。菟雨ちゃんは知らなくていいんだよ。菟雨ちゃんはいま幸せなんだもの、わざわざ嫌なこと思い出す必要はない。思い出すだけ無駄だもの。あんな最低のひと思い出す必要ない。菟雨ちゃんの記憶に存在する必要もない。菟雨ちゃんはこうして僕と一緒に笑っていればいいの。え、笑ってない?なにいってるの、そんなに笑顔なのに。菟雨ちゃんってば、変なの。眠たくて変なこと考えちゃっているのかな。ねえ、眠いなら一緒に寝よう?僕も少しだけ眠いんだ、菟雨ちゃんと一緒ならきっといい夢が見れるよ。…寝たく、ない?じゃ、じゃあ一緒におやつを食べよう!甘…ちがう、辛いもの!菟雨ちゃんの大好きな辛いもの沢山用意するね、だから……違う、違う、甘い物なんて知らない!菟雨ちゃんは知らなくていい!僕の菟雨ちゃんは我儘なんて言わない!違う、違う違う違う違う違う違う、僕の菟雨ちゃんはそんなこと言わない、素良なんて名前知らない、全部忘れさせたんだ、なのにどうして、どうして帰りたいなんていうの。菟雨ちゃんの双子の兄は僕で素良なんて居ないの、いなかった!菟雨ちゃんの隣に立っていたのはずっとずっと僕、僕なの!!どうして分からないの!?帰りたい?ここが菟雨ちゃんのお家なのに!あんな奴思い出しちゃいけない!菟雨ちゃんは僕の、僕だけの、僕だけの菟雨ちゃんなのに!菟雨ちゃんは僕と一緒じゃないと幸せになれないの、あんなやつ忘れなくちゃいけないの!覚えているだけで罪なのに!!どうして分からないの?僕ずっと言っているのに、これは全部幸せになるために必要な事なのに!菟雨ちゃん、僕の大事な菟雨ちゃん、僕じゃないと幸せにできない可哀想な菟雨ちゃん!!ねえ!ぼくのものになっ

「素良、どこ、なの」

なんかいも、なんかいも、何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も消しているのに。


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