04
「カンナちゃん昨日はごめんね!」

むすっとしたカンナに謝り続ける久実

「私から無理に誘ったのに本当に本当にごめんね。真希ちゃんも巻き込んでしまってごめんね…」
「ていうか、一体何があったの?」

その問いに久実は真っ赤になりながら固まっていた反面、なんだかそわそわと嬉しそうだった

『久実、何だか嬉しそうだね?』
「制服がね、やっと出来上がって、今日取りにいくの。やっとカンナちゃん、真希ちゃんやみんなとお揃いになれるから嬉しくて」
『ふふっ、それは嬉しいね』

カンナはじーーっと久実を舐め回すように見つめた

「セーラー服も可愛いかったけど、久実ならネクタイも似合いそうね。ねぇ?」
『うん!あっ、あしたはみんなでお揃いのグリーンのタイにしようね!』
「怒ってなんかないわよ。ただ本当にすごい心配したんだから、もう連絡なしでいなくなったりしないでよ。」
『本当だよ。』
「カンナちゃん…真希ちゃん…大好き!」
「ちょ、久実!?」
『まぁ、あたりまえだよねー』


「そういえば竜生くんは、「なんのこと?」どう…「なんのこと?」…。」
『……大人げない。』


でも、まぁしかたないような…
日吉くんの教室に行ってるねといった久実を送り出した数分、しょぼんとした久実が帰ってきた
聞くと今日日吉くんは休んでいるらしく、心配なんだとか

「お家にね、行ってみようかと思ってるんだけど、真希ちゃん、一緒にいけないかな?」
『いいけど…用事があるから現地集合でもいいかな?』
「うん、じゃあ、これ住所なんだけど…」

久実の出したメモを写メって保存した


放課後、思ったより時間がかかってしまい、聞いていた場所に着いた時には久実の姿はなかった

どうしょう…もう中にはいったのかな?

とりあえず中に入ってみよう……てか、ここ保育園なんだけど…あってるの?


『すいませーん、日吉くんのお宅はこちらであってますかーって日吉くん!?なんかげっそりしたね?』
「ぁ…兎塚サン?どうしたの?」
『今日日吉くん休みで久実が心配だから見に行きたいって…久実来てない?』
「来てないけど…ぁぁ腹が…!薬…千隼、薬くれ〜」

行き違いになっちゃったかなぁ?
よろよろと歩いていった日吉くんについていくと何故か上半身裸の千隼くん?に蹴られていた

『服、どうしたの?』
「なんか白くてピンクでちっちゃくてふわふわしたのにやった」
「『??』」

それは生き物ですか?謎の生物しか思えないんだけど…

『そうだ、私兎塚真希と言います。なんか勝手に名前とか呼んじゃってるけど、2人とも初めましてだよね。』
「たしかに!俺、日吉竜生。兎塚サンのはなしとか色々聞いてたからもう知り合いのつもりでいたよ。」
『真希でいいよ。』
「うん、真希チャンもすきに呼んでいいから。ほら千隼も」
「和泉千隼。」
『千隼って名前だったの!ごめんね、馴れ馴れし呼んじゃって…』
「別に、気にしない」

千隼くんってあまり会話しない人、なのかな?さっきは謎の生物してるときは可愛い顔で笑ってたのに
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