今度こそ助ける




空さんとピヨモンを助けたい、それはみんなが思っていること。

「居場所もわからないんだろ?ナノモンが行動を起こすのを待つしかないだろ?」
「でも、その間に空の身に何かあったらどうするんだよ。」
「ナノモンの目的はエテモンを倒すことだ。なら、俺たちが先にエテモンを倒せば返してくれるんじゃないか?」
「さっき負けたばっかりなのに…」


みんな何か出来ることを考えている。私も…何か出来ないのか…そんな思いを考えつつ少し離れて作業している光子郎君にご飯を持っていく。


『光子郎くん。ご飯食べないと。』
「はい、ありがとうございます。置いといてください。」


光子郎くんはこちらなんか全く見ずにひたすらパソコンを操作していた。しばらく見ていたがやっぱり何も分からない。


『空さん…どこに行ったんだろう…』
「それを今調べてるんです。」
『意外にあのピラミッドのなかだったりしてー…なんて。』
「え?…そうか!真希さんソレです!」


またカタカタと打ち始めた光子郎くん。わたしはナゾすぎてよく分からなかった。


「みなさーん!わかりました!ナノモンはどこかに逃げたフリをしてただけなんです。実際にはほとんど移動してなかったんです。」
「まだあのピラミッドのなかにいるのか!」
「はい。ピラミッドの地下、最も深い部分に隠し部屋が存在するんです。間違いなくナノモンと空さんたちはそこにいます。」
「エテモンのウラをかいたという訳か。」


映し出されたピラミッドの図をみて丈さんが関心したように言った。


「みんな…危険なのはわかっている。でも俺どうしてもこの手で空を助けたいんだ。だから!」
「わかってるよ太一。」
「俺たちだって同じ気持ちさ!」
「空さんはここにいるみんなの仲間なんだもん!」
『わたしたちだって助けたいんだから!』
「一緒に助けようよ!」


一致団結し空さん救出作戦を立てることに。だがピラミッドの周りはエテモンに操ららているデジモンが沢山いた。簡単にはピラミッドに近づけない。気づかず入るのは無理だった。


「そのために、俺たちが囮の役目をする訳だな。」
「こっちの揺動作戦に敵が乗って動き出したら隙をついて太一とアグモンが一気にピラミッドに侵入する。いいな!」


サポーター案内役として光子郎くんも同行することに。だけど隠し部屋に行くには隠し通路を通らないといけない。その隠し通路には電流の流された壁があると言う。それは前回太一さんが足を止めた理由でもあった。

太一さんはグッと何かを心に決めた。

「俺は空を助ける。今度こそ。」



  目次  
×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -