▼ 進化トゲモン
ガルゴモンに乗っておもちゃの町に到着したとき、モンザエモンはサボテンのデジモンと戦っていた。
『あれは?』
「トゲモンだよー!きっとパルモンが進化したんだね!」
「ぼくたち一足遅かったみたいだね。」
トゲモンはモンザエモンに攻撃を与える間もなくうちのめした。
ガルゴモンはわたしをおろすとテリアモンにもどった。トゥルイエモンもロップモンに戻る。
トゲモンもパルモンに戻りミミさんに抱き絞められている。
『ミミさん!』
「真希ちゃん!無事だったのね!姿見えなくて心配したわ!」
『すみませんでした。ミミさん、トゲモンかっこ良かったです!』
「だってパルモン!」
「きゃーっ嬉しい!」
夕方になり気を取り戻したモンザエモンに話を聞いた。
「おもちゃは遊びに飽きるとあっさりと壊され、ほいほいと捨てられてしまう。それが許せなかったのです。だから、おもちゃの町の町長のわしはおもちゃの地位向上を目指して…」
『おもちゃの地位向上って?』
「おもちゃを偉くするってことだと思う」
「その通りです。おもちゃが遊ばれちゃいけない。おもちゃが遊ばなくてはいけないと」
「それで俺たちがおもちゃに遊ばれてたんだ」
「すみません、思い上がってたんです」
太一さんと空さんが何かに気づいたようだった。
『あ、黒い歯車…』
「モンザエモンが思い上がってたのは、歯車が原因だったのか」
「モンザエモンのおもちゃを愛する気持ち、わかるわ!」
「パルモン!わしの思い上がった心を正気に戻してくれてありがとう。お礼に、ハッピーにしてあげましょう」
モンザエモンは立ちあがった。
「これが本当の…ラブリーアタック!」
赤いハートに包まれたみんなはその中で嬉しそうに笑っていた。
暖かくて、幸せな気持ちになった。
その時ヌメモンがいきなり表れて、ミミさんに「キスしてー!」と突拍子もないことを言った。だが、ミミさんは「イヤ」とバッサリぶった切るものだからしばらくの間、おもちゃの町にこどもたちの笑い声が響いていた。
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