▼ 爆発テロ事件だ!
「……!…」
『…え?』
何か声が聞こえたような気がして辺りを見渡すが誰も、何もいない。
「まき?どーかした?」
『声…聞こえた気がしたんだけど…ううん、なんでもない。』
「はやくいかないと。みんないっちゃうよ?」
『そうだね。ありがとうチョコモン。』
グミモンとチョコモンに急かされつつもみんなのところまで急いで追いつくと、太一さん達はコンビニや辺りを見て懐かしそうに話していた。
私はあまり記憶に残ってないから懐かしいという感じもわからないのだけど…
「光子郎くんはどれくらい光が丘に住んでいたの?
「たしか…1年もいなかったと思いますよ。ほんの数ヶ月です。」
「短いなぁ。どうしてだ?」
「さぁ?」
「ふっふーん。その疑問には僕が変わって答えよう!」
「丈先輩が?」
「でも、その時光子郎とは知り合いでもなんでもなかったんだろ?」
「知り合いじゃなくたって検討はつくよ。ずばり、光子郎一家が引っ越した理由は、爆弾テロだ!」
「爆弾!?」
「テロ、ですか?」
「君たちは覚えていないかもしれないけど、4年前に光が丘で爆弾テロ事件があったんだ。犯人はまだ捕まって居ないんじゃないかな。うちの両親はこんな物騒なとこは御免だ!ってお台場の方へ引っ越したんだ。」
丈さんの説明にみんなも思いあたることがあったようだ。
そんな時横の道路をパトカーがサイレンを流しながら忙しく通っていく。
「もしかしてヴァンデモンが!?」
もしかしてさっき声が聞こえた気がしたのはまさかそれ?
『パトカーの行ったほうに行ってみましょう!』
急いでパトカーを追うと車が何かから逃げるように猛スピードで走っていくのがみえた。そしてその後ろには大きなデジモンがいた。
光子郎くんはすぐさまパソコンでデジモンのことを調べると「あれはマンモンです!」と教えてくれた。
それと同時ぐらいに目の前にパトカーが止まり、すぐここから逃げるよう言われた。
マンモンは振り向きこちらに向かって吠えるように声を上げた。警察官は焦るように「早く逃げるんだ!」と言うとパトカーを走らせ行ってしまった。
マンモンと戦おうとコロモンとツノモンが前に出たがピヨモンが「わたしに任せて!」と前にでた。
「ピヨモン進化!バードラモン!」
バードラモンの攻撃はマンモンの角に弾かれ近くにあった公衆電話に直撃しこわした。マンモンはバスを角で刺すとバードラモンに向かって投げたがバードラモンはそれをかわした。だけどマンモンの攻撃が当たりバードラモンは落ちてしまった。
壊れた公衆電話、爆発した車…砕けた道路…それが何だか前にも見たような状況が頭の中でフラッシュバックした。
『なんか…みたこと…ある?』
「バードラモン!」
「怪獣!怪獣が2匹!」
タケルくんがバードラモンたちを指してそう叫んだ。
「何行ってるんだ?タケル…」
「そうだ!覚えてる。昔タケルのヤツ怪獣を見たって言い張って母さんに叱られたんだ。…だが俺は何も言えなかった…」
「それはいつのことです?」
「爆弾テロ事件の時だ。」
バードラモンとマンモンが行った先に追い着くと何だか見覚えのあるような陸橋についた。
それはみんなも一緒のようで…むしろみんなの方がもっと詳しく覚えているはずだ。
「ここは…」
「爆弾テロがあった場所だ!」
バードラモンとマンモンの戦闘のなか、だんだんみんなの記憶が蘇ってくるようだった。バードラモンの攻撃がまた跳ね返り陸橋を壊した。
「あの時と同じだ!火の玉が陸橋を壊したんだ!」
「いや!あの時火をふいたのは飛んでたほうじゃない!もう1匹の方だ!」
「そうだ!戦ってたんだ!何かと何かが!」
バードラモンが押されはじめたとき…
「バードラモン超進化!ガルダモン!」
「そうだ…グレイモンだ!」
「そうだ!」
「確かですよ!」
「あぁ!」
「あの日うちにコロモンが来たんだ。コロモンはアグモンになり、そしてグレイモンになってもう1匹のデジモンと戦ったんだ!そうだ!間違いない!」
「シャドウウィング!」
ガルダモンの攻撃によりマンモンは消えた。ピョコモンへと退化し空さんのもとに下りてきた。
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