いつぞやの仮面舞踏会で
論破気取りの刑事が笑う
蓮の花が亡者を喰らえば
西陽に紛れて君を拐うよ
星が今日の終わり告げて
平行線に消えゆく白昼夢
鳶が三度鳴いたら帰ろう
小さな魔法をかけたひと
龍とて恋に現を抜かすさ
射干玉に遮られた後ろ姿
瑠璃色のピアスが輝いた
をんな心も知らないとは
煩わしいのよ恋愛なんて
神様どうか許してよねえ
世の中の不条理と寂しさ
戯れのあとは栄光が待つ
冷蔵庫詰めの愛をあげる
騒々しいペシミストども
罪を十六夜に放り投げて
熱帯夜の過ちが残る前に
無い約束にすがってたの
来世で君を待つ事にする
無理心中の彼方で夕暮れ



射干玉(ぬばたま)…ヒオウギの種子。ぬばたまのように黒い意から、短歌などで黒、夜、夕、宵、髪などの枕詞になっている。



2013.2.11

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