前回に引き続き、妖一くんに勉強教えてもらっちゃってます!
「おい糞馬、」
「え、ちょっと待って妖一くん、それ私のこと?」
「たりめーだろ、この部屋で二人っきりじゃねーか」
「なんかさ、昔はもっと…小学生の時は純粋にクソポニーって呼んでくれてたじゃん」
「そんなこと忘れたな。それより、この問題早く解けよ」
「ん、わかんない」
「……………………」
「…その目、やめてよ」
「…じゃーまず、基礎から叩き込むか…」
「うわーん」
*
「…で、ここで公式使え」
「ふんふん…できた!」
「答え合わせタイムー」
「はーい!……すげ、合ってるよ妖一くん!」
「そりゃー俺が教えてんだから合ってるに決まってんだろ」
「んふふふふ!そうだね妖一くん!」
「なんだその笑い方。
お前ちょっとコンビニでなんか買ってこい」
「え、めんどい」
「誰のおかげでここまで頭が回復したと思ってんだ」
「そうは言っても、お外は暑いよ〜蝉がミンミン鳴いてお日様ジーワジーワして」
「知るか。行け」
ダラダタタタ!!
「ぎゃああ!分かったわよ!行けばいいんでしょ行けば!!何買ってくんの?」
「アイスと無糖ガム。残った金はお前にやる」
そう言って妖一くんは1000円札を財布から取り出し私に渡した。
「うわぁ1000円も!?妖一くん、ふともも!大好き愛してる!」
「ふとももじゃなくて太っ腹な。早く行ってこい」
「はーい!」
*
と言う訳でコンビニに向かう私。
「…ていうか私はなんで1000円ごときであんなに喜んでんだろ。こちとら社長令嬢だぜ!?」
「ポニー?」
「ん?馬?」
「いや、お前だよお前。ポニーだよな?」
声が聞こえた先は、コンビニの入口でたむろしている高校生。
「…一輝?久しぶりだね!」
声をかけてきたのは、小さい頃よく遊んでいた十文字一輝だった。
「そうだな。久しぶり…。……お前、親父さんの会社潰れて、高校行けなくなったって前に親父が電話してるの聞いたんだけど……今、何してんの?」
「え?社長令嬢」
「…ハァ?」
「パパが企業で成功したのー!いいでしょ!高校も、もうすぐ中途入学試験受けに行くの。何てったってこちとら社長令嬢だぜ!?」
「…へ、へぇ…」
いきなりすぎる報告に一輝は相当戸惑ったのか、なぜか目が遠くなっていた。
「そんで今はちょっと知り合いのお使い。」
「…へー。お前がパシられるなんて珍しいな。」
「でしょ。あ、一輝結婚しようぜ、もれなく社長令嬢をプレゼント」
「する訳ねーだろ、いらねーし。俺だって結構金持ちだから」
「おいっ、おい十文字!なんだよ誰だよこのカワイコちゃん!!普通にプロポーズされて普通に断ってるし!」
突然割って入ってきたのは黒髪の暑苦しそうな不良。
「わはは!私のことカワイコちゃんだって〜!あはは〜ウケる何こいつ」
「いや、ガチでカワイイっつの!で!?誰だよ十文字!?」
「あー…家は遠いんだが、親父同士が仲いいんだよ。こいつは幼なじみ。結婚しよう、とかはこいつの愛情表現で、老若男女誰にでも言ってる」
「へー…あの親父さん、友達いたんだな!ね、ね、俺にも結婚しようって言って!本気で受け止めるから!」
「バカじゃねーの」
「アハハ、残念ながら本気で受け止められそうなタイミングでは言わないんで!じゃ。私お使いしなきゃなんで。」
「おぅ。引き止めて悪かったな。じゃあな」
「バイバイカワイコちゃーん!」
「バイバーイ」
*
帰路についた私。
いやーまさか一輝に会えるとはね〜
アイツ昔友達いなかったからな〜
2人も友達できてた。
なんて喜ばしいことでしょう。
そういやもう一人の金髪のサングラスは、一言もなんも言わなかったな。
つか、こっち見てなかった。マンガ見てた
…ま、個性派揃いっつーことで…
*
「妖一くんただいま〜買ってきたよ〜」
「おう。問題作ってやったから、解け。」
「うん!」
*
「…できた!」
「全問正解」
「マジで!?やった!!勉強ってやっぱり理解すれば楽しいよね〜!」
「お前、もとは神龍寺目指すほど頭よかったんだからちょっと理解すりゃすぐできんだよ」
「え、なになに、褒めてんの!?嬉しいなあ〜」
「………」
「妖一くんが私を褒めるなんて久々じゃない!?ホラ、頭なでなでしてくれてもいいんだぞう」
「………」
「ん?どしたの妖一くん、急に訳分かんない文字列書き出して……
え、それはもしかして何かの呪文!?私と妖一君を相思相愛にするための素敵な呪も)
「死ね」
「ビビッ!!」
「ぎゃーーーー!!」
…………………・
あとがき
最後の効果音(ビビッ!)っで、ポニーちゃんがどうなったかは、ご想像にお任せします笑←
つか、予定外!トガ、でてきちゃった!笑