いきなりですが、私は今日は日直です。
それも、憧れの筧君と…!!
そして今は放課後。日誌を書くため、教室に筧君と2人きり。
憧れの…ぶっちゃけ、大好きな筧君と2人きり…!!
内心パラダイスな私だけど、恥ずかしいのでもちろん顔には出しません。
引かれて嫌われたくないし…。

…と、ポケットの中で震えだす私の携帯。
ヤベ。もう放課後だから、とマナーモード解除してたんだった。
2人の沈黙を破るように鳴り続ける携帯。


私が携帯を取らなかっため、一通り鳴ってしまった。
多少恥ずかしいが気にしない。
無視だ、無視!

「…見なくていいのか?」
「えっ?あ、う、うん!メールだから、後できゃ、……返す、よ。」

あぁぁ、いきなり筧君に喋りかけられたからビックリして噛んじゃったよ…!!!
もう恥ずかし過ぎて顔上げられない…!
きゃえすってなんだよ、自分!!!!

すると、突然聞こえてきた筧君の笑い声。
ちょ、笑い方カッコ良すぎ…!!「ククッ」って、「ククッ」って……!!!!
そしてその笑顔は反則だってば……!!!!

……ってか、

「わ、笑わないでよ…っ!!」
「…ッ、悪ィ。」
「もう…!」

口ではそう言ったものの、筧とこんなに話せるなんて幸せすぎます。死ねます。

「つかさ、」
「…な、何?」
「その曲、好きなのか?」
「え?…あ、うん。好きだよ!」

筧君のことも好きだよ!
…なんて、サラッと言えたらいいのにね。
私にはそんな勇気ないのです。

「…失恋でもしたのか?」
「え?い、いや、してないけど…。なんで…?」
「…いや、なんか歌詞がそれっぽいからよ。」

いやいや、告白する勇気すらないのに失恋なんて!
…あ、でも、筧君に彼女っているのかな……?
というか、筧君こんなにカッコいいんだもん。いないほうがおかしいと思うんだけど…
あー…。いたらショック、だなぁ…。


「…苗字はさ、」
「ん?」
「す、好きなヤツ…とか、いんの、か?」
「…え?」

私の好きな人…?
そりゃもちろん筧君ですが…。
え、え?なんでそんな質問を??

「い、いる…けど。」
私の目の前に。そう言えたらどんなに楽だろう。
「…っ、そうか」
「え…っと、か、筧君…は?」

ギャーッ!!!
何言ってんだ自分!!!!
それで「いる」とか返ってきたらショックすぎるよー!?

「俺、か…?」
「あ、ご、御免ね!変なこと聞いちゃって!気にしなくていいから!!」
「あー、いる…けど」

え。
今筧君、何て、言った……?
私、筧君は好きな人いる?って聞いて、
そしたら筧君は…。
……そう、だよね。
筧君だって、好きな人くらいいる、よね…。

「そ、そうなん、だ…」
「…今、俺の目の前にいる、んだけど」
「…え?」

それって、もしかしたらもしかしちゃいますか…?




2人を繋げる恋の歌
(あぁもう、夢みたい!)









10.02.04
………………
オチが微妙
そして何気に続きます。
続きはその内書きますね!


一部、指摘を受けましたので、削除しました。
ご指摘してくださった方、ありがとうございます。


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