今日は日曜日。テストを明日に控えた私は、朝から勉強中。
別に頭が悪いわけじゃないけど、赤点だけは取りたくないから。
(前のテストの時に、苦手な教科で赤点を取ってしまって大変だった)

で、今はお昼。
両親は2人でお買い物中。そのため、お昼を作ってくれる人がいない。
というか、自分で作ろうと思って冷蔵庫を開けたら、ほとんど何も入ってなかった。
なので、近くのコンビニにお昼を買いに行った。



「ただいまー。」
言いながらドアを開ける。
誰もいないのだが、つい言ってしまったのはクセというものだ。
そして、誰もいないはずの部屋から、本来なら聞こえるはずもない(聞きたくもなかった)返事が返ってきた。

「おかえり!名前!」
「なんでアンタがここにいんのさ!」
「ははっ、名前に会いに来たに決まってるだろう?」

そうじゃなくてー!!

「なんでアンタが家に上がってるの?って聞いてんの!!私ちゃんと鍵閉めたよ!?」
「あぁ、ちょうど名前の御両親が帰って来てね。名前の彼氏です、って言ったら、上がって待ってるといい、って」

歓迎されちゃったよ、と付け足し、ものすごい笑顔の大和。
…突っ込みどころ満載だ。

きっと親はまた出かけたのだろう。さっきが買い物ということは、今度は"お出掛け"だ。
夕方まで帰っては来ない。
(だって休みの日はいつもそうだから。)
…荷物を置きに来た時にちょうど大和と会ったのか


…まぁとりあえず、

「彼氏じゃねぇーーーっ!!!」
「…あ、そうだ名前」

き、聞いちゃいねぇ!!!
まぁ分かってたんだけどもさ…っ!

「…何?」
仕方ないので聞き返す。
うわ、ウチめっちゃ優しいよ…!←

「ご飯にする?お風呂にする?それとも…」
目線を外し、頬を染める大和。
嫌な予感が、する。(というか寒気…)

「…俺にする?」

私の顔色を伺うようにチラッとこっちを見る。
…き、きめえぇぇぇぇっ!!!
というか、普通にご飯にしますからーっ!
時間帯を考えろよ!何で昼間から風呂に入らなきゃならない!?!?
(大和、という選択肢はもちろん有り得ない)

「帰って下さい。」
「ははっ、名前ならもちろん俺を選んでくると思ったよ!」
「言ってねぇよ!」

(どんだけ幸せな耳してんだよ!耳鼻科いけ耳鼻科ーーっ!!!!)

…にも関わらず、問答無用で引っ張られる腕。家の中に引きずり込まれる。(ちなみにここは玄関だ)
ちょ、やっぱり拒否権はないんですね!?
というかここ私の家ー!!何自分の家です、みたいな顔してんのさ!!!


「そんなに緊張しなくても大丈夫!」
…心なしかいつもより輝いてる大和の顔を見て、私は何をしても全てが無駄であることを悟った。



もちろん俺だよね?
(でもやっぱり全力で拒否させて頂きます!)




親が帰ってくると、大和のことで質問責めにされたのは言うまでもない。
もちろん、「大和は彼氏なんかじゃない」という私の渾身の訂正(否定ともいう)はあえなくスルーだ。

だから、違うんだってば!







10.01.30
………………
友達と話してたら、男で「ご飯にする?〜」はアリか、という話になったので。
友達と話してるとネタが結構生まれてくるから助かります(*´∀`)!


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