私と仁王が出会ってから2年。
出会った後、仁王とは同じクラスだったことが分かった。
私は、あまり周りに興味がない。だから、あんな人がいたなんて知らなかった。
(まさか、あんなに綺麗な人がいたなんてね。…凄く人気だし。)
(気付かない方がおかしかったかな?)
そして、仁王とは3年間同じクラスだ。
男と全く話さなかった私も、仁王とだけは普通に話すようになった。
唯一気の許せる相手、というのだろうか。
お昼なども、たまにだが一緒に食べるようになった。
……いつしか、仁王と一緒に過ごす時間が、凄く楽しみになっていて。
私の中で仁王の存在が、限りなく大きいものになっていた。
───────
今日も仁王に誘われたため、一緒にお昼を食べている。
他愛ない話をしながら、昼休みを過ごしていた。
仁王といると、時間がたつのが早く感じる。
……でも。
でも、少しでも、仁王といられることが、凄く嬉しかった。
(…こんなことを思ってしまうなんて、私も末期かな?)
(……いや、惚れた弱み、というのかな)
「苗字」
『ん…。何?』
私がそんなことを思っていると、仁王が話しかけてきた。
「これやる。」
そう言って、仁王が差し出してきたのは、可愛いラッピングのしてある箱。
『…なんで?』
…でも、もらう意味が分からない。
なんでいきなり?なんで私に?
浮かんでくるのは疑問ばかり。
そんな疑問も、次の仁王の一言で全て解けた
「お前さん、今日誕生日じゃろ?」
…………………………。
…確かに、そう…、かも……
『…すっかり忘れてた。』
「そんなことじゃろうと思っとった」
そっか。今日、誕生日だった……
でも…、
『なんで知ってる…の?』
私は仁王に誕生日を教えた覚えはない。
「幸村に聞いた。」
『…私と精市がいとこってこと、知ってたの?』
「あぁ。」
そう。私と精市はいとこ。
幼い頃は毎日のように遊んだ仲だ。
…もっとも、今は精市は部活が忙しく、めったに顔も合わせなくなってしまったのだが。
(そうか。仁王も精市も、テニス部だ)
(…でも、知らなかったな。)
そんなこと、知ってたなんて。
私は仁王のこと、全然知らないのに…。
『…ありが、と』
「大したことはしとらん」
そういって笑う貴方が、たまらなく愛しい。
…なんて。
私、本当に末期なのかな……
『…仁王』
─でも、自分の気持ちに嘘はつきたくないから──
「なんじゃ?」
『あの、ね…』
─抑えきれないこの気持ちを、貴方に伝えたい──
「なんじゃ、早く言いんしゃい」
─自惚れかもしれないけど…。
あなたは笑うかもしれないけど
でも…、でもね…?───
『……You love me?』
私がそう聞くと、貴方は少しだけ驚いた後…
「…Yes,I love you,」
そう言って笑うんだ。
…あぁ、
どうも私は、その笑顔に弱いみたい
You love me?
(お前さん、俺がお前さんのこと好いとるって知ってたん?)
(いや、知らないよ?)
(…お前さんって自己中か?)
(そんなことない。自分から告るのが嫌なだけ。…あと、お前さん、じゃない。名前。)
10.01.28
………………
終わり方微妙だなぁ…(゚Д゚)
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